フェイスマウントディスプレイ OLYMPUS FMD-250W を購入! ★ ★ ★ ★ 2000年11月18日(土)発売 定価75,000円 2001年8月24日(金)購入 購入価格59,800円 |
しかし、88,000円と高価な代物だったので、結局購入しないまま時間が過ぎていたんですが、1996年9月14日にTAKARAから38,800円という超安価なHMD、Dynovisor(ダイノバイザー)が発売されました(右図)。
安価といっても、当時16歳だった僕には十分高価な代物だったんですが、親も興味があったコトもあり早速購入。
安いだけあって600g以上もアリ、かなり大きかったのですが、暗闇の中、2m先に約120インチ(対角線が3m以上!)の大画面が広がる迫力は言葉に表せないモノがあり、かなり楽しむコトが出来ました。
その後、1997年6月10日にPLM-100が発売されたのですが、相変わらず88,000円と高価だったので、HMDの魅力にハマりつつも、購入するコトが出来なかったんですよね…(左上図:PLM-100)。
新設計の新Glasstronは、そのハイセンスなデザインだけではなく、Dynovisorの約1/4という軽量さ、手に収まるコンパクトさ、おまけに77,000円と低価格になり、まさに購入すべきHMDでした。
ところがその10日後、HMDの革命的な製品であるEye-Trek(アイトレック)が登場!(左図)。
今までのHMDは装着が面倒などの欠点があったんですが、OLYMPUSのEye-Trekは110gという超軽量を実現。従来のような「かぶる」HMDではなく、サングラスのように「かける」タイプのFMD(フェイスマウントディスプレイ)を実現したんです!
その秘密が、自由曲面レンズを利用したフリーシェイプトプリズムの開発。
これまで一般的に利用されてきた凹面鏡光学系は、ハーフミラーを使用するので画面が暗い・小型化が難しいなどの欠点があったのですが、ハーフミラーを一切使用しないフリーシェイプトプリズムの開発によって、明るい画面と小型化を実現したワケです(右図)。
こうして、新しいGlasstronよりもさらに軽い110gを実現し、より明るい画面も実現したEye-Trekだったのですが、Glasstronには凹面鏡光学系だからそこできる、シースルー機能が搭載されていました。
シースルー機能というのは、まるで空中に画面が浮いているように見える機能なんですが、単なるオマケ機能ではなく、かなり実用性の高い機能だったんです。
HMDの臨場感を高めるには、映画館のように外光を遮断して、暗闇の中に映像があるとベストなのですが、映画とは違い自宅ではリモコンやコントローラを操作する必要があるので、まったく外が見えないとかなり不便なんですよね。
そんな時にシースルー機能をONにすれば、使用する時は臨場感たっぷりの映像が楽しめ、リモコンなどを操作する時はワンタッチで、しかも見ている映像を中断するコトなく回りが見えるという、HMDには無くてはならない機能なんです。
しかしEye-Trekには、そういった機能が無いのでかなり悩んだんですが、簡単に装着できるという気軽さから、1998年8月12日にEye-Trekの初期モデルであるFMD011Fを購入しました。
その為、改めて頭部に装着するGlasstronに注目し、1999年に発売されるだろう新モデルの購入を期待して、4月下旬に早くもEye-Trekを売却。日々新しいGlasstronの発表を待ち望んでいました。
ところが、6月になっても7月になっても新しいGlasstronの発表がないという大問題が発生!
1996年から毎年Glasstronを発売しつけてきたSONYですから、当然1999年も新しいモデルを発売するだろうと読んでいたのですが、何ヶ月待っても新しいモデルの発表が無かったんです…。
そうして、Eye-Trekの売却から半年以上が経過した、1999年12月10日にようやく新しいモデルが発売されたかと思いきや、新しいGlasstronはHMDではなく、なんとFMDと姿を変えていました!(左上図)。
おまけに、Glasstron Lite(グラストロンライト)という名前やPLM-A35という型名などから、従来品の安価版という位置付けが強く、新しいモデルを待ち望んでいた僕を、SONYさんは見事に裏切ってくれたんですよね…。
しかし、プラス思考の自分はGlasstron LiteとしてFMDを作成し、2000年こそは最強のGlasstronを発売してくれると判断。天下のSONYを信じてもう1年だけ待ってみるコトにしました。
それに、ただ軽いだけではなく、明るさはもちろん、コントラストやブライトネス・シャープネスなどが調整可能で、明るさの調整しかできないGlasstron Liteは完全に負けてしまった感じなんですね…。
しかし、これでさらに軽量で、より細かな調整機能を実現した、最強のGlasstronが登場する可能性が出て来たので、次のモデルにはますます期待がかかりました。
ところが、肝心の発売時期になっても新しいGlasstronが発売されないどころか、唯一の現行モデルだったGlasstron Liteの生産中止が決定…。その後、プレイステーション2用にカスタマイズされたEye-Trek(FMD-20P)が発売され、おまけに数モデルのEye-TrekがPlayStation.comで発売されるなど、HMDはOLYMPUSに任せてしまった感じなんですよね。
そうして、結局今年も新しいGlasstronの発表は無いのか…と落ち込んでいた頃、さらに追い討ちをかけるように、また新しいEye-Trekが発売されました!
それが今回購入するコトとなったFMD-250Wなんですが、16:9のワイド画面、持ちやすい小型のコントロールユニット、3次元立体音響を実現したSRS HEADPHONE技術…などなど、最上位モデルにふさわしい技術が盛りだくさんだったんですよね。
ところがお金が無かったコトもあり、見事に発売日を逃し購入失敗…。もちろん、その後も何度か購入しようと考えるものの、他の新製品を優先してしまい、購入できないまま2001年に突入してしまいました…。
新しいモデルが発売されるかを確認してから売却すれば良かった1999年、早めにEye-Trekに切り替えておけば良かった2000年、そしてスグにFMD-250Wを購入しておくべきだった2001年…。狂いだす購入計画のおかげで、HMDを使えない日々は続いていました…。
こうなってくると、また懲りずに現行のモデルではなく、新しいモデルが発売されてから?と思ってしまうのですが、調べてみたところ、今まで順調に発売し続けてきたOLYMPUSも、今年は発売しないかも知れないという考えが強くなってきました。
まず、SONYがGlasstronの開発に積極的ではないのでライバルはいないし、現行のモデルが十分な完成度を実現している他、毎年早いうちに発売される4:3モデルのEye-Trekが今年は発売されていなかったんですよね。
その為、やっぱり現行のEye-Trekを購入するしか無さそうなんですが、読みが外れて購入した直後に新製品が出てくると厳しいし、イキナリ沈黙を破ってGlasstronが発売されるのも困るので、各メーカーに『今後HMDを発売する見込みはあるのか?』というムチャな質問をぶつけてみた所、以下のような回答が返って来ました。
OLYMPUSカスタマーサポートセンター回答より一部抜粋。 弊社アイトレックにご期待を頂きたいへんありがとうございます。 アイトレックの新製品は、開発中であり、発売予定もございます。 ただし、具体的な発売時期に関しましては未定となっております。何卒ご了承下さい。 SONYカスタマーサポートセンター回答より一部抜粋。 ソニー製品をご愛用いただき誠にありがとうございます。 この度お問い合わせ頂いた件につきましては、以下の通りご返信申し上げます。 残念ながらPLM-A35は生産を完了し、後継機の予定も現時点では情報が届いていない次第です。 ご意向に添えず、深くお詫び申し上げます。 |
やはり、Glasstronの新しいモデルが発売される予定は無さそうですし、既に発売時期を外しているコトもあって、Eye-Trekの方も今すぐ発売される見込みは無いみたいですね。
そうなると、今のうちに現行のEye-Trekを購入し、新しいモデルを待っていた方が良さそうなので、2001年の8月にようやくEye-Trekの購入が決定しました!
テレビに比べるとやっぱり画質が劣ってしまうんですが、HMDとしては結構満足できる画質。以前のEye-Trekは字幕を読むのがちょっと難しかったんですが、鮮明な画面でしっかり読むコトができ、確実に画質が向上しています(左図:昔のEye-Trek(左)と新しいEye-Trek(右))。
体感できる画面サイズは2m先に62型と言うよりも、1m先に32型と言った感じで、決して大きな画面が見えるワケでは無いのですが、隅々までしっかり見るコトが出来るし、ゲームなどをやるには丁度良いサイズかも知れません。
また、今回購入したFMD-250Wには、3次元立体音響を実現したSRS HEADPHONE技術(SoundRetrievalSystem HEADPHONE)が搭載されているんですが、思った以上に効果があるようです。
普通、ヘッドホンなどで音楽を聴くと、頭の中で音楽が流れているように感じてしまうんですが(頭内定位)、SRS HEADPHONE技術を使用するコトで、頭の周りから音楽がなっているような感じになるんですよね。
聴き比べてみないと解りにくい効果かも知れないんですが、おかげで臨場感がかなりUPするし、長時間大音量で聴いていても頭が痛くなるコトも無い感じです。
それと、細かい部分としては、映像が入力されなくなると約1分で自動的に電源が切れる、オートパワーオフ機能がよさげ。
テレビなどは電源がついているコトは一目瞭然で解るのに対して、HMDなどは装着してみないと解らないので、ついつい電源を切り忘れてしまうコトが多いんですが、オートパワーオフ機能のおかげで切り忘れるコトが無いんですよね。
もともと16:9のワイド画面用のHMDだし、4:3の映像を見るコトが少ないので問題は無いんですが、それ以上にグレアの発生や映りこみが激しいのが気になるんですよね。
安全性を優先しているEye-Trekは、装着時でも周囲の状況が把握できるようにシーアラウンドデザインを採用しているんですが、遮光板を一切取り除いた設計なので、どうしても映りこみなどが激しくなってしまうんです。
そこで登場するのがサイドバイザーというオプションなんですが、2,000円もするワリには、左右のフレームにマジックテープで取り付けるだけの簡単なモノ…(左上図)。確かに映りこみなどは低減するんですが、完全ではないし、ズレやすいし、臨場感を高めるという目的では、まったく効果が無いのです。
もちろん、これは初代Eye-Trekを購入した時から気になっていた部分だし、Glasstronもこう言ったタイプになってしまったので、どうしようもない部分なんですが、こんなに周りが見えてしまうのでは、サッパリ画面に集中するコトが出来ないので、ちょっとHMDを使用している意味が無い感じなんですよね…。
その為、もっと遮光性の高いサイドバイザーを発売して欲しいところなんですが、本来Eye-Trekは、装着状態でも周囲の状況を把握できるコトを目的として開発されたモノらしいので、今後そういったオプションの発売は無いみたいだし、臨場感のうんぬんよりも安全性が最重視される日本では、発売が難しいのかも知れません。
…と、諦めかけていたら、外からの光を完全にシャットアウトするパーフェクトバイザーというモノがあるコトが判明!(左図)。 しかし、日本では発売されておらず、オークションなどでも出回っていないみたいなので、そう簡単に入手するコトは困難だと思っていたんですよね。
ところがEye-Trekを購入した時に、丁度キャンペーンを行っていて、その景品の1つとしてパーフェクトバイザーがあったんです!!
しかも、そのキャンペーンはユーザー登録を行えば必ずもらえるという素晴らしいキャンペーンだった為、早速僕はユーザー登録を行いましたっ!!!!(≧ω≦)ノ
昔から気になっていた部分でもあり、Eye-Trekの最大の欠点だと思っていたシーアラウンドデザインが、ついに解決とは、偶然とはいえ本当にベストタイミングで購入しましたよね。
こうしてパーフェクトバイザーを入手したコトにより、重大な欠点が無くなったFMD-250Wは、発売されている中では最強のHMDかも知れません。
そんなパーフェクトなHMDで是非やってもらいたいのが、WIP3OUTというレースゲームですね!(左上図)。
イギリスのPSYGNOSIS(シグノシス)が開発したプレイステーション用のゲームなんですが、外国産のゲームは面白くないという印象を見事にくつがえす程の面白さで、HMDを持っている人なら知らない人は居ない?ほど、HMDにピッタリなゲームなんです。
未だに僕もハマっているんですが、何て言っても自機が地面から浮いていて、カーブする時などの浮遊感がたまらないし、さらに並じゃないスピード感と派手な演出で、爽快度はトップクラス! グランツーリスモのようなリアリティのあるゲームよりも、マリオカートのようなアイテムが出てくる方が好き!って人には、かなりオススメしたいゲームですね。
多くのHMDは、本体とコントロールユニットがセットになっているので、持ち運ぶ際などに邪魔になるコトが多かったんですが、一体化されればケーブル1本で接続するコトが出来るので、よりモバイル性の高いモノになると思うんです(左図)。
また、最近は大画面のテレビが普及しているので、このままだとHMDは普及しそうにないですし、より臨場感を高める為にも、映像の立体化を実現して欲しいですね。
HMDには、左目と右目に1枚ずつ液晶が搭載されているので、ちょっとした改良で立体映像に対応できると思いますし、かなりのセールスポイントになるとも思うんです。
ただ立体化の最大の問題は、どうやって映像を立体に見せるか?ではなく、どうやって立体の映像を受信するか?なんですよね。
カラーテレビを購入しても、番組がモノクロだったら意味がないように、HMDが立体映像に対応しても、番組などが立体映像に対応してくれないと、なんの意味も無いワケです。
そこで是非採用してもらいたいのが、三洋電機が開発したMTD技術。 これは2次元の映像から奥行きをリアルタイムに計算する画期的なシステムで、既に5年以上も前からある技術なんですね。
これさえ採用すれば、専用の映像を用意しなくても、放送されているテレビ番組から、ゲーム画面までもを立体にするコトができるので、立体映像に対応する価値は十分にありますし、是非次世代のHMDで実現して欲しいです。
…と言うコトで、気になっていたシーアラウンドデザインも、パーフェクトバイザーのおかげで無事に解決し、絶好調のEye-Trek。 レースゲームなどとの相性は最強なので、より臨場感を求める人にはかなりオススメです。
問題は、どうやってパーフェクトバイザーを入手するか?ですね。
…と思っていたら、2001年10月10日に日本でもパーフェクトバイザーが発売されるコトが決定! 3,600円とかなり安いので是非購入しましょう。
内容 | ポイント | コメント |
デザイン | ★★★★★ | HMDの中では1番良いデザイン。コントロールユニットまでセンスが行き渡っているし、シンプルなので飽きの来ないデザインだと思います。 |
話題性 | ★★★☆☆ | まだまだ知らない人も居ると思いますが、結構一般化しているし、既に1年近くも前に発売されたコトもあって話題性は激減。しかし日本未発売のパーフェクトバイザーで話題性アップ! |
機能 | ★★★★★ | コントラストや色合いなど、細かい画面の調整が可能。SRS機能も搭載されているし、HMDの中ではかなりの高機能ではないでしょうか? |
操作性 | ★★★★☆ | 凝った設定が無いので操作性は問題ナシ。最初のパスワード入力をキャンセル出来るのは嬉しいかも。 |
価格 | ★★★☆☆ | 無難な価格設定だとは思うんですが、発売からこれだけ時期が経っているのだから、もうちょっと安くして欲しい所ですね。 |
総合評価 | ★★★★☆ | 平均点数4.0点。パーフェクトバイザーさえ手に入れば、現在最強のHMDかも知れません。 |
メーカー | 名称 | 型番 | 価格(税込) |
OLYMPUS | Eye-Trek | FMD-250W | 62,790円 |
SONY | Hi-Fiオーディオコード×2 | RK-C215CMS | 2,184円 |
SONY | プラグアダプター×2 | PC-220HM | 2,016円 |
LAOX | 延長保証料(3年) | − | 1,883円 |
OLYMPUS | サイドバイザー | OL-BHSB11A | 1,785円 |
合計 | 5点 | 70,658円 |