角。 2003/02/24
〜 物 欲 岩 崎 の 購 入 日 記。 〜
DiscT@2搭載CD-R/RWドライブ
YAMAHA CRW-F1DX を購入!
製品画像
★ ★ ★ ★
2002年8月下旬発売  定価オープン価格
2003年2月6日(木)購入  購入価格17,800円

製品情報 : http://www.yamaha.co.jp/product/computer/products/crwf1/crwf1.html

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限界が近づく超高速ドライブ。
参考画像。  自分が初めてCD-Rドライブを購入したのは1999年2月のコトで、CD-Rが爆発的に普及し始めていた頃でした。

 購入したドライブは、Plextor製のドライブを採用したBUFFALO(メルコ)のCD-Rドライブで、読み込みは20倍速、書き込みはたったの8倍速しかありませんでした(左図)
 また、CD-RWは一般的ではなかった為、対応しているのはCD-Rのみだけだったんですよね。

 ですが、それでも7万円という高価格で購入した記憶があります。たった8倍速でも、当時は最高速を誇っていた超高速ドライブとして、なかなか人気のドライブだったんですよね。

 しかし、バッファアンダーランエラーを防止する為の技術が登場したり、書き込み速度も16倍速や24倍速と凄まじいくらいに向上してきたので、そろそろ自分のCD-Rドライブに限界を感じるようになってきました。
DiscT@2にひと目惚れ!
参考画像。  ますますヒートアップする書き込み速度だったのですが、ついには52倍速という驚異的な速度のCD-R/RWドライブもするコトとなりました(左図)
 しかし、24倍速も 48倍速も 52倍速も、時間的に見ると1〜2分の違いしかない為、速ければ売れると言う時代では無くなってきていたんですよね。

 その為、各メーカーが様々な工夫を凝らしたCD-R/RWドライブを発売していたのですが、どれもパッとしたものがなく、完全にCD-R/RWドライブは飽和状態となっていたんです。

 そんな時に、YAMAHAが非常に面白い技術を発表してきました。
 CD-Rはデータを書きこむと色が変わるコトは有名ですが、その色が変わるコトを応用して、ディスクの記録面に文字や画像を印刷しようという、DiscT@2(ディスクタトゥー)を発表してきたんですよね。

 見た目やデザインに過剰に反応する自分は、この技術にひと目惚れ!DiscT@2対応ドライブの発売を首を長くして待ち望んでいました。
 そして、ついに発売されたと思ったら、資金面などの問題で購入時期を逃してしまい、次のモデルが発売されたら購入しようと考えていたんですよね。

 ところが、2003年3月末でYAMAHAがCD-R/RW事業から撤退するコトが判明!!おまけに、DiscT@2などの技術は社外への提供予定も無い為、次のモデルが発売される可能性が途絶えてしまったんですよね…。

 また、そのニュースを聞いた時には、既にCD-R/RWドライブの生産が終了していて流通在庫のみとなった為、発表があった次の日にノートパソコンと合わせて購入に踏み切りました。
ココが魅力!
DiscT@2で個性派ディスクを作成!
参考画像。  CRW-F1DXの最大の魅力は、何と言ってもDiscT@2でしょう(左図)

 CD-Rメディアのレーベル面に印刷するのではなく、データを記録する面に印刷するというのが非常に魅力的です。

 これはデータを書き込んだときに生じる反射率の変化を利用したモノで、特殊なリンクなどは不要だし、焼きこんでしまうので消えるコトもありません。

 もちろん読み込み時に制限がかかったりするコトもなく、DiscT@2を利用したからと言って読み込めなくなるコトも無いんですよね。

 しかも白と黒の2階調ではなく、特殊な描画方法で128階調の表現が可能だそうで、約250dpi並の解像度を実現しているというんだから驚きです。

 また、DiscT@2にて描きこんだ絵や文字は、他のドライブでは読み込むコトができないのでコピーするコトができません。その為、オリジナルディスクとしての証として利用するコトが可能。

 他にも様々な用途が可能なのですが、記録面に絵が描けるというだけで素晴らしいですし、それだけで『買い』決定ですね。
真の44倍速を実現!
参考画像。  特に速度が重要視されるようなCD-R/RWドライブですが、CRW-F1DXの44倍速は他のドライブとは一味違います。

 他のCD-R/RWドライブは、段階的に最高速度になるものが多いんですが、CRW-F1DXはスムーズに最高速度の44倍速になるんですよね(左図)

 円盤のような形をしているCDを回転させた場合、外周と内周では移動する距離が大きく異なります。同じ速度で回転させていても、内周よりも外周の方が2.65倍も高速に移動しているんですよね。

 しかし、データは一定の間隔で記録しなければならない為、内周に向かうほど高速に回転させる必要があります。これがデータを書き込むの安定性を低下させているんですよね。

 そこで多くのCD-Rドライブは、回転速度を数段階に分けて書き込みを行なうZone CLV方式を採用しています。
 つまり、書き込んでいる最中に一度書き込みを中断。回転速度を再変更してから、改めて書き込みを再開するという方法をとっているワケです。

 ですから、どうしてもデータの戸切が発生してしまい、決して高品質な書き込みとは言い難かったんですよね。

 そこでCRW-F1DXは、回転速度を一定に保つFull CAV方式を採用!書き込み開始から終了まで、回転速度を変更させずに書き込む速度を無段階に変化させるコトで、安定した書き込みを実現しているんです。

 その為、途中で書き込みを中断する必要もないし、回転の変動による振動などの影響を受けないため、非常に高速で高品質の書き込みが可能になったんですよね。
驚異の高音質AudioMASTER!
参考画像。  YAMAHAのCD-R/RWドライブには、より高品質な書き込みを実現するAudioMASTERが搭載されています。

 音楽CDなどには非常に小さな突起があり、それをCDプレーヤーなどが読み取って音楽が再生されています。
 この小さな突起をピットと呼ぶのですが、AudioMASTERでは、このピットを少し大きめに書きこみます(左上図)

 大きめにピットを書き込むコトで、音楽プレーヤーなどがピットを読み取りやすくなるので、音質の向上に繋がるというワケなんですよね。
 また、読み取りの性能が低いカーオーディオなどでも音飛びがしにくくなるなどの利点もあるみたいです。

 ただ、ピットを大きくしてしまうぶん、保存できる容量も小さくなってしまいます。
 700MBのメディアの場合、本来なら80分記録できるハズが68分しか記録するコトができないんですよね。

 しかし、より高音質な音楽CDを作成したい場合や、CD-Rが読み取りにくいCDプレーヤーなどを利用している場合は、かなり価値のある機能だと思います。

 さらに従来は4倍速だけだった書き込み速度に、8倍速や等倍速、BESTモードなどが選択できるようになり、メディアに最適な速度で書き込みが行なえるようになりました。

 また、ピットが大きめに記録されているというコトは、消えにくいというコトでもあるので、長い期間保存しておきたいデータなどにも有効に使えるみたいですね。
エラーを防ぐSafeBurn搭載!
参考画像。  CD-Rは1度データを書きこんでしまうと2度と書きかえるコトはできないため、書き込むデータが途絶えてしまうコトは絶対に許されません。

 その為、パソコンの処理速度が遅い頃は、できるだけパソコンに負担をかけないのが基本中の基本でした。
 パソコンに負担がかかりデータが途絶えてしまうと、バッファアンダーランエラーが発生してしまい、書き込みに失敗してしまうからなんですよね。

 しかし、CRW-F1DXにはSafeBurnという機能が搭載されていて、このバッファアンダーランエラーを防止してくれるんですよね。
 例えバッファアンダーランエラーが発生したとしても、書き込みを再開するコトが可能なんだそうです。

 …と言っても、最近のCD-Rドライブには当たり前のように搭載されている機能なので、わざわざ言うほどのコトではありません。
 しかし、これまで持っていたドライブには搭載されていなかった機能なので、自分的には非常に嬉しいです。

 なんて言っても、書きこんでいる最中にパソコンを操作しても、失敗しないかとビクビクする必要が無いですし、かなり気軽にCD-Rに書き込みが行なえるんですよね。

 また、SafeBurnはギャップ(再開したときのデータの繋ぎ目)の長さが かなり小さいのがポイントです。
 バッファアンダーランエラーを防止する機能は、他にもBURN-ProofJustLinkなどがありますが、BURN-Proofのギャップは40μm以下という大きさです。

 それに対して、SafeBurnは1μm以下という驚異的な精度で書き込みを再開する為、例えバッファアンダーランエラーが多発しても、高品質の書き込みをするコトが可能なんですよね。
ステータスランプが素敵!
参考画像。  最高級モデルというだけあって、CRW-F1DXのデザイン性は、なかなか良い高級感をかもし出しています。

 モノトーンのカラーリングでシックに仕上げてあるし、全体的にしっかりとした作りになっているんですよね(左図)

 また、電源ランプには白色LEDが採用され、ステータスランプには青色や紫色といったLEDが採用されています。
 アクセスランプなどには、オレンジや赤といった安価なLEDが利用されるコトが多いので、初めて見た時はかなり驚きました。

 それに、ステータスランプはドライブの中から点灯し、トレイの隙間から光が漏れている感じなので、かなり格好良いんですよね。
小さな魅力!
 ・USB2.0とIEEE1394のデュアルインターフェース!

 ・パケットライト方式の新規格CD-MRW(マウントレイニア)対応!

 ・高速な書き換えが可能なUlrtaSpeedにも対応!

 ・静音設計だから、動作中もかなり静か!
ココがイマイチ。
メディアを選ぶDiscT@2。
参考画像。  ディスクの記録面に絵が描けるDiscT@2ですが、意外にディスクを選ぶみたいです。

 自分はTDKのメディアを愛用しているのですが、TDKのメディアではコントラストが非常に低く せっかくのDiscT@2が見えないんですよね(左図)

 言われれば気が付く程度なら まだマシなんですが、TDKのメディアの場合、言われても見えないというくらい解りにくいです。
 もちろんメディアを変更すれば良いのですが、愛用していたメディアが使えないというのは少し残念ですね…。

 その為、DiscT@2を利用するときには、YAMAHAから発売されているDiscT@2専用のメディアを利用するのが無難みたいです。

 また、聞くところによるとMITSUBISHIのメディアも良いらしいですね。どうやら銀色系のメディアよりも、青色系のメディアの方が良いみたいです。
付属ソフトはYAMAHAのドライブのみ利用可能。
参考画像。  CRW-F1DXに付属してくるライティングソフトは、nero5なんですが、少し慣れが必要な感じです(左図)

 もともと外国のソフトウェアなので、英語交じりの部分が多いですし、説明が分かりにくい部分も多いんですよね。

 また、機能が豊富なので操作に戸惑ってしまうコトが多く、操作に戸惑うことが多い感じです。
 特に、それまで簡単に操作できるB'sRecorderを利用しているコトもあって、さらに取っ付きにくい印象を受けた感じです。

 しかし、慣れれば色々な機能を利用できるので便利なソフトウェアになるのですが、YAMAHA製のドライブしか利用できないという制限がかかっているんですよね。

 その為、せっかく使いこなせるようになっても、他のCD-R/RWドライブをneroで利用するコトはできず、どうしても利用したい場合はneroの正式版を購入する必要があるみたいです。
小さなイマイチ。
 ・ブートドライブとして利用するコトができない。

 ・YAMAHAは、このドライブを最後にCD-R/RW事業から撤退する為、長期的なサポートは望めない。

CRW-F1DXのまとめ。
参考画像。  記録面に絵や文字を描くコトができるDiscT@2を目的に購入したドライブでしたが、その他の機能も非常にまとまっている感じでした。
 AudioMASTERなどの機能も、かなり違いがあるみたいですし、書き込み方式がFull CAV方式という部分も非常に気に入っています。

 また、デザイン的にも非常に格好良いですし、CD-R/RWドライブの中では最強のドライブかも知れませんね。
 CD-R/RWドライブの購入を考えている人には、是非ともオススメしたいドライブです。

 しかし、YAMAHAはこのドライブを最後にCD-R/RW事業から撤退してしまう為、入手は難しいかも知れません。既にドライブの生産も完了しているため取り寄せるコトができませんし、最初に書いたとおり在庫も店頭にあるだけらしいです。

 これだけのドライブを開発できるYAMAHAが撤退してしまうのは本当に残念ですが、CRW-F1DXは最後のドライブに相応しい仕上がりになっていると思います。
次回作への要望。
参考画像。  YAMAHAがCD-R/RW事業から撤退してしまったので、このドライブが最後のCD-R/RWドライブとなりました。
 その為、次のモデルが発売されるコトはないのですが、是非との他のメーカーからDiscT@2などの機能を搭載したドライブを発売して欲しいですね。

 今のところDiscT@2などの、YAMAHA独自の機能は他のメーカーに提供される予定はないらしいのですが、このまま無くなってしまうのは非常に惜しい機能なので、PLEXTORなどの技術のあるメーカーが対応してくれるのが理想的ですね(左上図)

 ただ、YAMAHAは完全にドライブ業界から撤退するワケではなく、DVD+R/RWドライブなどの事業は継続するみたいなので、また画期的でユニークな機能を搭載してくれるコトに期待したいです。

 とりあえず、今後も末永くこのCRW-F1DXを使って行きたいので、YAMAHAさんには今後もファームウェアのバージョンアップなどでサポートして欲しい感じですね。
CRW-F1DXの総合評価。
項目 評価 コメント
デザイン ★★★★ 本体のデザインだけだと無難な感じなんですが、LEDの色と光り方が気に入りました。全体にしっかりとした作りも良さげです。
機能 ★★★★★ Full CAV方式の書き込みにAudioMASTER、そして個性的なDiscT@2など、機能面では最強だと思います。
操作性 ★★★ 付属ソフト(nero)が英語交じりだし、高機能だったので少し取っ付きにくい印象です。慣れてしまえば問題は無いのですが、初心者向きでは無いですね。
価格 ★★★★ 一昔前のCD-Rドライブから考えれば、かなり安いと思いますし、この機能なら納得できる価格だと思います。
自慢度 ★★★★★ なによりDiscT@2の自慢度はかなり高いです。それに、今後DiscT@2が搭載されているドライブの発売予定もないので、ますます希少性は高いですね。
総合評価 ★★★★ 平均点数4.2点。 CD-R/RWドライブの購入を考えているのならオススメできるドライブですし、DiscT@2に興味があるのなら間違いなく購入しておくべきだと思います。
CRW-F1DXのために購入した周辺機器一覧。
メーカー 名称 型番 購入価格 税込
YAMAHA CD-R/RWドライブ CRW-F1DX 17,800円 18,690円
合計 1点
17,800円
18,690円

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