Even G2 購入レビュー
Even G2の ライブ翻訳は、実際に利用できるのか

こんにちは。Even G2を愛用している岩崎です。

今回は Even G2の「ライブ翻訳」に絞ったレビュー記事です。

目の前で話されている英語が、みるみる翻訳されて目の前に表示されます。
まるで現実世界に字幕が現れるような機能ですが、映画などで見慣れている「質の良い字幕」とは異なります。

また、スピーカーは無いのでリスニング専門。スピーキングはサポートしてくれません。

それでも充分に活用できると考えていましたが、「まったく利用できない」と酷評している記事もある様子。
期待値や利用シーンなどの違いもあると感じるので、今回は実際の翻訳品質を見ながらレポートしたいと思います。

Even G2の ライブ翻訳は、実際に利用できるのかのメインビジュアル
目の前の会話をリアルタイムで翻訳してくれる「ライブ翻訳」。翻訳結果が目の前に表示されます。

ライブ翻訳

どんどんと英語が翻訳され、目の前にリアルタイムに表示されます。Even R1をタップすることで、英語(原文)の表示/非表示は切り替えが可能。
どんどんと英語が翻訳され、目の前にリアルタイムに表示されます。Even R1をタップすることで、英語(原文)の表示/非表示は切り替えが可能。

実際の会話を録音するわけにもいかないので、YouTubeの動画を再生し、Even G2の翻訳機能を試してみます。
まずは CBS Newsの動画を再生し、実際にどのように翻訳されるのかを見てみましょう。

YouTubeに自動翻訳の機能がついているので、その文章と比較してみます。

CBS News

YouTube 自動翻訳:
今の天気。何百万人もの人々が依然として極寒警告下にあります。
数十万人が停電に見舞われおり、その大半は南東部で、気温が氷点下を大きく下回る中、複数の州が厚い氷に覆われている。
ニコール・バルデスがナッシュビルから参加し、この件についてさらに詳しく話します。
それではニコールさん、テネシー州の状況について教えてください。
ヴラドさん、おはようございます。残念ながら、この冬の嵐が始まって以来、複数の州で少なくとも22人が死亡したことが分かっています。
考えてみると本当に悲しい状況ですが、ここ数日間多くの人が直面してきた状況を考えると、ショックを受けない人もいます。
3日間連続で停電に見舞われているのは何十万人の人々であり、また凍った木々や凍った道路に囲まれた家の中に閉じ込められている人々もいる。つまり、旅行は極めて危険だったのです。
この嵐のさなか、移動しようとして道路で事故に遭い、命を落とした男女が数人いることを私たちは知っています。

引用元:CBS News

Even G2 ライブ翻訳:
この冬の嵐の始まりは、複数の州で起きています。
それは本当に悲しい状況です。現在の天気では、何百万人のものの人々が依然として極寒警告の下にあり、数十万人が停電状態です。
主に南東部では、気温が氷の層を覆い、気温は氷点下にとどまっています。
この件について、ナッシュビルからニコール・バルデスが参加して詳しくお話しします。
ニコールさん、テネシー州の現状を教えてください。
残念ながら、この冬の嵐の始まり以来、少なくとも22人が複数の州で死亡しています。
それは本当に悲しい状況ですが、数日間、多くの人が直面してきた状況を考えると、驚くことではありません。
今では3日連続で停電状態にある何十万人もの人々のことです。
また、他の人々は凍った木々と氷に覆われた道路に囲まれて家に閉じ込められています。
そのため、移動は極めて危険でした。
この嵐の最中、命を落とした男女の何人かがこの嵐で移動を試み、路上に転落しました。

引用元:CBS News

いかがでしょうか。

厳密に比較すると、YouTubeの自動翻訳は「報道として理解しやすい日本語に調整」している傾向にありますが、Even G2の翻訳機能は感情表現が単調で「英語の構造を保ったまま日本語に置き換え」しているように見受けられます。

ただ、これがリアルタイムで目の前に表示されているか否かは大きな違い。
日本語としての違和感がある部分もありますが、概ね何を言っているのかは理解できる品質だと感じます。

WIRED 技術編

先ほどはアナウンサーが話していたので、翻訳の難易度も低かったのかもしれません。

そこで、次は WIREDの Tech Supportにトライしてみましょう。
カリフォルニア大学バークレー校の計算機科学教授の質問コーナーです。

アナウンサーに比べて早口ですし、技術的な会話も多いので、ぐっと難易度が高まるはず。
また、日本語の公式の字幕がついているので、比較対象としても最適です。

WIRED 公式字幕:
次の質問です。“プログラマーはどんな仕事をしているの?”
あなたが期待するほどコーディングはしていません。
プログラミングが好きでこの仕事を始めますが、実際に時間を費やしているのは他のプログラマーとの話し合いです。
この人のコードを別の人のコードとどうやって連携させるか。
実際にコードを使う顧客と話して彼らのニーズを把握し、どんなプログラムにするかを会議します。
そして楽しいコーディングの時間を何とか捻出します。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

Even G2 ライブ翻訳:
質問です。プログラマーとして働く中で、実際に何をしていますか?
一般的に、多くのプログラマーはプログラミングを好むからプログラミングに進みます。
しかし実際のところ、彼らが日々費やしている多くの時間が他のプログラマーと話し合うことに。
この人のコードをどうやってあの人のコードと連携させるか、大規模なコードベースをどうやって連携させるか、
あるいはクライアントと顧客と話すとき、このコードを使う人と話すとき、
その人のニーズを把握しながら、さまざまな会議を開き、プログラムが実際に何をすべきかを決めるために、
そしてその実際のコーディング時間をできるだけ詰め込むのです。というのも、それが楽しいからです。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

別の質問!

WIRED 公式字幕:
次の質問です。“Pythonは何でも2番目にいい?”
これを言い出した人は、Pythonは1番ではないと皮肉を言いたかったのだと思います。
別の見方をすればPythonは非常に柔軟です。
Pythonで書けるプログラムは多岐にわたります。
私はPythonに愛着があり、とてもいい言語だと思います。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

Even G2 ライブ翻訳:
DGホームズが訪ねます。Pythonは本当に第二の優れた言語なのか、あらゆる分野で。
正直、最初に言った人はおそらく、Pythonを少し掘り下げようとしていたのだと思います。
それが何かの第一の優れた言語ではないと言いたかったのでしょう。
しかし、別の読み方をすれば、こう言えます。Pythonは非常に柔軟で、確かに、Pythonは驚くほど柔軟です。
Pythonで気軽に書き出せるプログラムはたくさんあります。
きっと楽しく過ごせるでしょう。私はPythonに個人的に好意があります。そしてPythonに対して悪い感情はありません。
だから、いいねを押してPythonを学んでください。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

技術的な内容ですが、特に問題なく翻訳されている印象です。
これらの翻訳結果が、会話しているその場で目の前に表示されるのですから、十分に実用的ではないでしょうか。

公式字幕は教授の人格が中和されているように感じますが、Even G2のライブ翻訳では、教授のノリやユーモアが残っているような印象。
「いいねを押してPythonを学んでください。」など、公式字幕では表現されていなかった内容まで拾えています。

WIRED 宇宙編

プログラマーくらいの話題では、問題ないのかもしれません。
そこで、NASAの宇宙生物学者の方が話している Tech Supportにトライしてみましょう。

WIRED 公式字幕:
次は“宇宙人は実在する?”
実在すると思います。
銀河系には生命の居住できる惑星が約300億個あって、一部に生命の起源があれば全体では多くの生命が存在します。
地球とその成り立ちを研究すると地球で起きたことは奇跡ではなく、他の場所でも起こり得ると分かります。
宇宙人はいると思います。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

Even G2 ライブ翻訳:
ジャバランキは訪ねます。「宇宙人は本当に存在するのか?」
私の考えでは、宇宙人は実在します。
彼らはおそらく約300億個の居住可能な惑星で、私たちの銀河内にあります。
ですから、そのうちごく一部に生命の起源があっても、私たちの銀河系には生命がたくさんあります。
そして地球とその起源を研究すればするほど、地球に魔法のようなものや特別なものは見つかっていません。
私に尋ねるなら、私は科学的に知っていますか?私は言います、まだですが、しかし私たちは道を進んでいて、それを見つけ出す途中です。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

別の質問!

WIRED 公式字幕:
次の質問です。“空飛ぶ円盤は誰の発案?なぜ定着した?”
空飛ぶ円盤の起源は、1974年に北米の太平洋岸を飛んでいたパイロットのケネス・アーノルドが、目撃した奇妙な物体です。
彼は“円盤形”と言っていません。
“円盤のように跳ねた”と物体の動きを形容したのです。
水切りや何か弾む動きだと言いたかったのでしょう。
この一件を新聞が“パイロットが空飛ぶ円盤を目撃”と報じたのです。
こうして定番フレーズが生まれました。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

Even G2 ライブ翻訳:
@x/textが訪ねます。「飛行円盤の設計を考案したのは誰で、なぜそれが定着したのか?」
飛行円盤はさかのぼると分かります、ケン・アーノルドという名のパイロットの時代に、彼は太平洋北西部を飛行していて、1974年に、そして彼は奇妙なことを報告しました、自分が目にしたものです。
興味深いのは、彼が一度も言わなかったことです。それが円盤の形だとは。彼は理解していませんでした。
そしてその運動を跳ねるような動きだと説明しました。円盤のように。
それは岩を跳ねるときのようなものだと思います。
何かを跳ねると、そのように跳ね返る感じです。彼が言いたかったのはそういうことです。
そしてそれは新聞で報じられました。パイロットが謎の飛行円盤を目にしたと。
こうして巨大なトロープが生まれました。

引用元:Tech Support - WIRED Japan

何を話しているのかまでは把握できますが、「空飛ぶ円盤」を「飛行円盤」、「定番フレーズ」を「トロープ」のように訳してしまうところがあり、細かいディテールまで理解しきるのは難しそうですね。

概ね何の話をしているのかはくみ取ることはできますが、比喩や曖昧表現が多い話題だけに、論点も散らかってしまっている印象です。

スマートに会話をサポートする

いかがでしたでしょうか。
総じてあまりにもめちゃくちゃ翻訳になっている印象はなく、会話の内容は概ね理解することが可能です。

なにより、リアルタイムで目の前に表示されているという利点。
スマートフォンや翻訳機などを目の前に出さなくてもスマートに会話を補えることができるのは、他のデバイスには真似できない優位性です。
Even R1さえあれば、ライブ翻訳を呼び出す際にスマートフォンを操作する必要もありません。

もちろん、細かいディテールまで比較すると難解な日本語もありますが、実際に利用してみると そこまで気になりません。
表示される文字量が多すぎて、とても一字一句を追いかけている時間がないからです。

WIREDとの比較が分かりやすいです。
WIREDの公式字幕は、「読み物として成立する日本語」に意訳されているのに加えて、字幕としてストレスなく読み切れるように情報量を削っています。

Enen G2のライブ翻訳は聞こえたままに翻訳されており、圧倒的に文字数が多いです。比較してみても 1.5~2倍くらい文字量が多く、とてもすべてを読み切れません。
リング R1などで、さかのぼることもできないです。

表示されている文字を一字一句を追いかけている時間はないので、実際は斜め読みとなってしまうのが現状です。そのため、完全な翻訳機として期待している場合は、大きなギャップがあるのではないでしょうか。

ハードウェアの課題

今回は翻訳品質を中心に触れていますが、ハードウェアの不都合にストレスを感じている人もいるようです。

「ライブ翻訳」という機能にだけ焦点を当てれば、十分に利用できる機能だと感じますが、Even G2の全体のエクスペリエンスを考えると、この辺りの課題は出てくるかもしれません。

ただ、この手のアーリーアダプター向けの商品に不安定は付き物ですので、今回は「ライブ翻訳」という機能に焦点を当ててレビューさせていただきました。

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