スマホから写真を飾れる 電子ペーパーのフォトフレーム BLOOMIN8 購入!

こんにちは。E-inkを採用したデジタルフォトフレーム BLOOMIN8を購入した岩崎です。

3月に見つけて Kickstarterで支援。
無事に届けばラッキーなクラウドファンディングですが、正常に動作する製品が無事に届きました!👏

これまでも撮影した写真を飾っていたのですが、印刷をお願いしたり、大きさを整えたりと、意外と大変。最近はずっと同じ写真が飾られていました。
BLOOMIN8であれば、iPhoneのアプリからワイヤレスで変更。壁から取り外す必要さえもありません。フレームに触れることなく、数秒で部屋の雰囲気を変えることができるのは本当に便利!!

細かく見ればブラッシュアップが必要な部分もありますが、電子ペーパーの特性を理解して購入すれば、十分満足できるプロダクトです。

スマホから写真を飾れる 電子ペーパーのフォトフレーム BLOOMIN8 購入!のメインビジュアル
Kickstarterより無事に届いた「BLOOMIN8」。電子ペーパーの特色を理解して購入すれば、充分に満足できるデジタルフォトフレームです!(モデル @_mlnpn さん)

フォトフレームに最適な E-inkディスプレイ

2009年に契約していた docomoの「お便りフォトサービス」。デジタルカメラの普及に伴い、Sonyや SoftBankからも発売されていました。
2009年に契約していた docomoの「お便りフォトサービス」。デジタルカメラの普及に伴い、Sonyや SoftBankからも発売されていました。

デジタルフォトフレームとして写真を表示する製品は、かなり昔から存在しています。
岩崎も 15年以上前にドコモが提供する「お便りフォトサービス」に契約していた時期がありました。

それらと BLOOMIN8が異なるのは、液晶でははなく E-inkディスプレイを採用している点。

一般的な液晶は「透過型」と言われ、後ろからバックライトを当てることで液晶が見えます。
対して E-inkは「反射型」を採用しており、液晶にあたる光を反射して映像を見せています。紙などと一緒の仕組みであり、より自然な見た目になります。

液晶を利用したデジタルフォトフレームは、ピカピカと室内で光り続ける欠点がありますが、E-inkは自ら発光していないため、眩しさがなく、部屋に溶け込むように設置が可能です。

液晶にあたる光を反射して映像を見せる E-inkディスプレイ。窓際に設置しても見にくくならず、夜にピカピカと光り続けることもありません。
液晶にあたる光を反射して映像を見せる E-inkディスプレイ。窓際に設置しても見にくくならず、夜にピカピカと光り続けることもありません。

ちなみに、BLOOMIN8に利用されているディスプレイは、E Ink Holdings社イチオシの「E Ink Spectra 6」。
30:1のコントラスト比、6原色のフルカラー表示と、今までにない色の彩度と鮮やかさを特徴とするディスプレイです。

iPhoneなどの 2,000,000:1のコントラスト比に慣れていると、あまりの画質差に驚いてしまうと思いますが、昔の数色しか表示できない電子ペーパーから比較すると、かなり実用的。
E Ink Spectra 6 が発売されたおかげで、BLOOMIN8が実現できたのではないかとも思えるくらいです。

>実際に表示されている様子を、デジタルカメラで接写した様子。こうしてみると解像度の荒が目立ちますが、離れて鑑賞するぶんには必要充分。なにより壁から取り外さずに、iPhoneの操作だけで写真を変更できるのは本当に便利!
実際に表示されている様子を、デジタルカメラで接写した様子。こうしてみると解像度の荒が目立ちますが、離れて鑑賞するぶんには必要充分。なにより壁から取り外さずに、iPhoneの操作だけで写真を変更できるのは本当に便利!

荒もあるけど充分に満足!

実際の印刷物との比較。コントラストが低く、近づいてみると解像度も足りません。画質を言い始めたらキリがないですが、従来の電子ペーパーから比べれば、充分に貢献しているのではないでしょうか。
実際の印刷物との比較。コントラストが低く、近づいてみると解像度も足りません。画質を言い始めたらキリがないですが、従来の電子ペーパーから比べれば、充分に貢献しているのではないでしょうか。

さっそく部屋に飾って利用していますが、思いついたらスグに写真を差し替えられるのは本当に便利!
細部まで見ると手作り感が否めませんが、ほぼ不満がありません。とんでもない製品が届くことも多い Kickstarterですが、充分なプロダクトではないでしょうか。

専用のアプリも安定しており、起動すると自動的に接続され、操作性に不満はありません。
自分の好きな写真をアップするのが基本ですが、アートギャラリーから選んだり、AIから生成することも可能。ほかにも、Googleフォトと連携したり、スケジュールを設定したり、天気予報などを表示することも可能です。

ソフトウェアかハードウェア、どちらかがおろそかになりそうなクラウドファンディングの製品ですが、BLOOMIN8は操作性も良く、見ためも綺麗にまとまっています。
ソフトウェアかハードウェア、どちらかがおろそかになりそうなクラウドファンディングの製品ですが、BLOOMIN8は操作性も良く、見ためも綺麗にまとまっています。

バッテリーの持ちも非常に良いので、頻繁にバッテリーを交換する必要性もありません。
常に電力を消費し続ける液晶ディスプレイと違い、E-inkは映像を書き換える時しか電力を消費しないため、写真を切り替えない限りはバッテリーを消費しません。

BLOOMIN8では、毎日写真を更新した場合でも、1年~3年もバッテリーが持つとのこと。この大きさの液晶であれば、1日持つのがやっとではないでしょうか。
おまけに、バッテリーがなくなっても映像を保持し続けることが可能なので、同じ写真を表示させるだけならバッテリーさえも不要です。

IKEAのフレームに対応

上から BLOOMIN8、LOMVIKEN、RÖDALM。質感や見た目は LOMVIKENのほうが近いです。
上から BLOOMIN8、LOMVIKEN、RÖDALM。質感や見た目は LOMVIKENのほうが近いです。
左が IKEAの RÖDALMフレーム。厚みや質感も異なるので、かなり印象が変わりそう。
左が IKEAの RÖDALMフレーム。厚みや質感も異なるので、かなり印象が変わりそう。

IKEA RÖDALMローダルムシリーズに対応していることも BLOOMIN8の特徴。汚れた場合に交換したり、作品に応じてフレームの色を変えたりすることが可能です。

ただ、付属のフレームは LOMVIKEAロムヴィーケンシリーズに近い見ため。
BLOOMIN8はアルミニウム製でモダンで軽快なフレームですが、RÖDALMシリーズは木目調で奥行き感のあるフレームなので、随分と雰囲気は変わりそうです。

岩崎はずっと LOMVIKENシリーズを利用していたので、付属のフレームのほうが好みですが、作品の内容によっては RÖDALMに入れ替えてみてもいいかもしれません。

尚、額装マットの窓抜サイズが異なるので注意。額装マットは標準で付属しているものを流用したほうが良さそうです。

BLOOMIN8 の背面。4隅がネジでしっかりと固定されており、IKEA RÖDALMに交換するのは大変そう。
BLOOMIN8の背面。4隅がネジでしっかりと固定されており、IKEA RÖDALMに交換するのは大変そう。

ソフトウェアの思想が合わない Galari

木製のフレームも作り込まれている様子でハードウェアとしては質感は高そうな「Galari」。ただ、コミュニティ思想のソフトウェアが相容れませんでした。
木製のフレームも作り込まれている様子でハードウェアとしては質感は高そうな「Galari」。ただ、コミュニティ思想のソフトウェアが相容れませんでした。

BLOOMIN8を支援する際に悩んだのが、同じく Kickstarterで資金調達をしていた「Galari」。
こちらも電子ペーパーを採用したフォトフレームですが、液晶がグレースケールだったり、価格も高いので BLOOMIN8を選択しました。

電子ペーパーを利用したデジタルフォトフレーム比較
商品BLOOMIN8Galari
サイズ展開7.3" / 13.3" / 28.5"13.3"
液晶 色カラー ( 最大65,000色 )
E Ink Spectra 6
グレースケール ( 16段階 )
液晶 解像度1600 x 1200 ( 150PPI )1600 x 1200 ( 150PPI )
バッテリー〇 付属× オプション
バッテリー 容量5,000 mAh5,000 mAh
フレームアルミニウムフレーム ( 1色 )
IKEA RÖDALMシリーズ互換
木製フレーム ( 3種類 )
価格$499 ( 13.3" )$699 ( 13.3" )
拠点オーストラリア日本


どちらの製品も、好きな画像をアップロードすることができますが、Galariは 数千枚の画像を厳選し毎日配信するなど、自社プラットフォーム(コミュニティ)を活用して欲しい様子。

対する BLOOMIN8は IKEAのフレームに対応していたり、世の中のエコシステムを活用していこうというスタンスが決め手となりました。

次世代モデルはコレステリック液晶に期待

左から、元画像、BLOOMIN8に採用されている Spectra 6、コレステリック液晶。色表現が拡大に向上。
左から、元画像、BLOOMIN8に採用されている Spectra 6、コレステリック液晶。色表現が拡大に向上。

無事に届いただけではなく、充分に満足している BLOOMIN8

お気に入りの写真が撮れたら、iPhoneの操作だけでサクッと飾れるのが なにより便利!
印刷物の方が当然画質は良いですが、印刷して、カットして、額にセットして…という手間を考えたら、画質以上の恩恵があると感じます。

液晶のフォトフレームと違って眩しくないので、近くに置いておいても目障りにならないのも最高です。

とは言え、まだまだ電子ペーパーの特性を理解した上で購入が必要な製品であるのは確か。
ですので、コレステリック液晶(ChLCD)が採用されたフォトフレームが登場すると、また一段と魅力的なカテゴリになっていくと思います。

従来の液晶と同様に 1,678万色以上の鮮やかな色を表示することができる次世代の電子ペーパー。実用化されるにはまだまだ数年レベルで時間がかかりそうですが、将来的な次世代モデルとして期待したいですね。

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