2002/10/04

〜  物 欲 岩 崎 の 購 入 日 記 。  〜
カラーインクジェットプリンタ
 EPSON PM-950C を購入!

★ ★ ★
2001年10月5日(金)発売  定価59,800円
2001年10月5日(金)購入!  購入価格44,800円
 PM-950C

製品情報 : http://www.i-love-epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm950c/pm950c1.htm


発表直後?!予想外の急展開。


大人気だったPM-900C。
機種名発表日発売日
PM-770C1998年10月15日1998年10月24日
PM-800C1999年10月13日1999年10月23日
PM-900C2000年10月4日2000年10月21日
PM-950C2001年10月1日2001年10月5日

 パソコンの周辺機器には様々なモノがあり、相変わらず物欲が尽きない自分ですが、その中でも特に興味のある周辺機器がプリンタなんですよね。

 その為、年に1回は最上位のプリンタに買い換えており、今まで愛用していたPM-900Cは、最先端技術を凝縮した最高峰のモデルでした(左図)

 4辺フチなし印刷やCD-Rへの対応、7色インクの搭載、世界最小の2plのインクドットを実現するなど非常に魅力的な製品で、品切れ店は続出。 なんと3ヶ月で20万台が売れ、EPSONのインクジェットプリンタ全体でも100万台近くも売れるという好調ぶりだったんです。

 それだけに、今年発売されるモデルには期待をしていたんですが、さらなる解像度の向上など、PM-950Cは期待を裏切らない素晴らしい製品に仕上がっていました。

 もちろん、今年も買い換える予定だったので、さっそく購入しようと思ったのですが、予想外の出来事が起こりました。
 なんと、発表された4日後に発売という、急展開のスケジュールだったのです!(右上図)

 その為、21日に購入を予定していたネットワークウォークマン(NW-E10)の資金を使い、なんとか発売日に購入できる見込みが出来ました。

NW-E10製品情報 : http://www.walkman.sony.co.jp/prod/network/e10.html
NW-E10購入日記 : //mushikabu.net/buy/hardware/nwe10/index.html


さらなる写真高画質を実現。


ドットサイズの違い。 PM-950Cの特徴は、なんといっても2,880×1,440dpiという世界最高の解像度を実現したコトでしょう!

 1997年11月15日に発売されたPM-750C以来、プリンタの解像度はずっと1,440×720dpiのままでしたが、PM-950Cは、その4倍もの解像度を実現したワケです。

 また、2pl(ピコリットル=1兆分の1リットル)という、世界最小のインクドットを使用して印刷するので、粒状感がほとんどない なめらかな印刷が可能になりました(左図)

 もちろんPM-900Cも、2plのインクドットを採用していたんですが、解像度が低い為に2plのインクドットだけでは綺麗に塗りつぶすコトが出来ず、2pl5pl11plのインクドットを使い分けて印刷していたんですよね(マルチサイズドットテクノロジー)

 その為、少し明るい部分などに粒状感が現れるなどの現象があったんですが、解像度が向上したPM-950Cは、2plのインクドットだけで、ハイライト部分からシャドウ部分まですべてをカバー。 より自然で美しいグラデーションが表現できるようになったワケです。

 もはや1mm程度も無いような、非常に小さな話になってきているんですが、印刷結果などを比べてみるとこの違いは明らかで、インクジェットプリンタとは思えないくらいグラデーションの部分が非常に綺麗なんですよね。

 ただし2,880dpiでは、4辺フチなし印刷やロール紙への印刷が出来ない仕様になっています。

 2,880dpiという高解像度を実現するには、非常に精度の高い紙送りが要求されるので、紙の重さなどにも影響を受けてしまい、2,880dpiで印刷するコトが難しいんですよね。

 ですから2,880dpiで印刷する場合は、最低でも余白が3mm必要なんですが、余白をとっても下の部分に画質の低下がみられるので、用紙の中心などに印刷する場合のみ2,880dpiを使用したほうが無難かも知れません。


独立になったインクカートリッジ。


一体型だったPM-900Cのインクカートリッジ。独立インクになったPM-950C! 今までEPSONのプリンタには、一体型のインクカートリッジが採用されてきました(左図)

 その為、1色でもインクが無くなってしまったら、他の色が残っていてもカートリッジを交換しなければならなかったので、コストパフォーマンスが悪かったんですよね。

 ところがPM-950Cは、ついに独立インクカートリッジを搭載し、なくなった色だけを交換できるようになりました!(右図)

 さらに、この独立インクカートリッジの利点を活かした、インクチェンジシステムを搭載。
 使用しなくても大きな影響が出ないダークイエローを、頻繁に使用するブラックインクに交換するだけで、自動的に印刷速度が向上する仕組みになっているんですよね。

 特にモノクロ印刷の場合は、約1.8倍も印刷速度が向上するらしく、まさに1台で高速と高画質を実現したモデルになっているんですよね。

 ただ、交換する際にヘッドの中に残っているインクを排出しなければならず、インクを無駄に消費してしまうので、必要に応じて切り替えるよりも、主な用途によって切り替えた方が良いでしょう。


CD-R印刷は「微妙」に向上。


前面からセットできるフロントローディング方式。 CD-Rに印刷できるようになったPM-900Cでしたが、CD-Rトレイを背面からセットしなければならなかったので、壁際に置いている僕はプリンタを移動しなければ印刷できなかったんですよね。

 その為、CD-Rに印刷する際には、わざわざプリンタを移動していたんですが、PM-950Cには、前面からCD-Rをセットできるフロントローディング方式が採用されています(左図)

 さらに、PM-900Cの時は別売だったCD-Rプリントキットが標準で付属しているので、より気軽にCD-Rへ印刷できるようになっていると思っていました。

 ところが、前面に前面給紙ガイドを取り付けなくてはならず、前面からセットする以外は操作も変わっていなかったので、思っていたより簡単ではなかったんですよね。

 また、前面給紙ガイドを取り付けたままに出来ると手間も省けるのですが、通常の印刷を行う際に支障が出るので、印刷が終わったら毎回取り外さなくてはならなかったんです。

 しかし、背面からセットする手間から考えれば、かなり楽になったコトは間違いないので、CD-Rへ印刷する機会が多い人は、PM-950Cを選択して間違いないですね。


2,880dpiはテスト段階?


同じくデザインが一新されたGT-9700F。 フチなし印刷の高速化や、ロール紙オートカッターへの対応など、細かな部分も改良されたPM-950Cですが、電源などのボタン類が上に移動してしまったのはマイナス点ですね。

 一体、何が原因で上部に移動してしまったのかは解りませんが、僕は机の上にプリンタを置いているので、電源がついているか?などが確認できず、結構使いにくいんですよね…。

 それと、一新されたデザインも微妙なところ。
 同じく、デザインが一新されたGT-9700Fと並べると良い感じなのですが、PM-950Cのみでは、少しレイアウトしにくいデザインだと思います(左上図)

 また、ヘッドが用紙をこすりやすく印刷したモノが汚れやすいという点も、結構気になるところですね。

 2,880dpiになり、用紙とヘッドの距離がさらに縮まったのか、特に用紙の下端が汚れやすく、4辺フチなし印刷などはPM-900Cに比べ失敗する確立が高くなった感じがします。 4辺フチなし印刷も出来ませんし、まだ2,880dpiは、テスト段階って感じがしますね…。

GT-9700F購入日記 : //mushikabu.net/buy/hardware/gt9700f/index.html
GT-9700F製品情報 : http://www.i-love-epson.co.jp/products/scanner/gt9700f/9700f1.htm


次回、革命的進化に期待!


速度よりも、とにかく画質をウリにするEPSONのカタログ。 ついに2,880×1,440dpiを実現し、さらなる高画質を実現してきたEPSONですが、あまりにも高画質を追求した為に、かなり速度が犠牲になっています。

 解像度が4倍になったというコトは、打ち出すインク数も4倍になるワケですから、単純に計算しても印刷スピードが1/4になってしまう計算になります。

 もちろん、そうならない為にもPM-950Cは、インクドットの吐出数を従来の2倍に向上させたり、双方向印刷をサポートするコトで、今までと変わらない速度を実現していますが、どうしても速度の低下は隠せない状態なんですよね。

 その為か、EPSONのカタログには他社と印字速度を比較したグラフなどがなく、とにかく高画質をセールスポイントにしています(左上図)

PIXUSシリーズの最上位モデルであるBJ F900。 それに対してCanonのプリンタは、画質より速度を重視したモデルが多く、画質を重視しているEPSONとは比べ物にならない印刷速度を実現しています。

 おかげでCanonのプリンタは、ビジネス向けとしての色合いが強かったんですが、2000年を迎えた辺りから写真画質に力を入れ始め、なんと2001年にWonderBJシリーズを一新。
 写真画質と高速印刷を実現した新ブランドPIXUS(ピクサス)を登場させたんです!(左図)

 もちろん、画質的にはEPSONの方が上手なんですが、現在発売されているプリンタは、印刷したモノを近づいて見比べないと違いがわからないレベルに達しているので、その差は本当にわずかなんですよね。

 そうなると、無駄に高画質を追求しているEPSONよりも、一定以上の画質を実現しながら高速印刷が出来るCanonの方が断然有利ですし、シェアの逆転も十分ありえる感じです。

 しかし、EPSONもこの状況を黙って見逃すハズは無いでしょうし、次のプリンタは革命的なものになるんじゃないかと思います。

 実際、中途半端な2,880dpiを実現したり、さりげなく独立インクと、次の革命に向けての準備的な感じがしますし、型番も950と後が無い感じですから、来年発売されるプリンタは期待が出来るんじゃないかと思います。

 ですから、予算があまり無い場合は無理してPM-950Cを選択せずに、来年のプリンタを待った方が良いかも知れませんね。 僕としては、型落ちして値段が手頃になったPM-920Cを購入しておいて、来年に期待するのがベストな選択だと思います。

PIXUS製品情報 : http://www.canon-sales.co.jp/bj/
PM-920C製品情報 : http://www.i-love-epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm920c/pm920c1.htm

EPSON PM-950C総合評価。
内容ポイントコメント
デザイン★★★★店頭で見た時は微妙だったけど、スキャナ(GT-9700F)と並べておくとなかなか良い感じです。
話題性★★★★世界最高の2,880dpiだし、ついに独立インクカートリッジという意味でも話題性が高いと思います。
機能★★☆☆☆画質の綺麗さはハンパじゃないんですが、2,880dpiで4辺フチなし印刷が出来ないのは結構重大な問題かも。
操作性★★★☆☆ボタン類が上の部分に移動してしまったので、ちょっと操作性が悪いですが、フロントローディング方式は良い感じです。
価格★★★☆☆高くもなく安くもない感じ。CD-Rプリントキットなどが付属しているのはお得かな?
総合評価★★★☆☆平均点数3.2点。2,880dpiはテスト段階って感じでした。実用的になるだろう次のプリンタに期待しましょう。

PM-950Cの為に購入した周辺機器一覧。
メーカー名称型番価格(税込)
EPSONColorioPM-950C47,040円
EPSONインクカートリッジ(ライトシアン)×4ICLC214,137円
EPSONインクカートリッジ(ブラック)×4ICBK214,116円
EPSONインクカートリッジ(ライトマゼンダ)×4ICLM214,116円
EPSONインクカートリッジ(イエロー)×3ICY213,066円
EPSONインクカートリッジ(マゼンダ)×2ICM212,037円
EPSONインクカートリッジ(シアン)×2ICC212,037円
EPSONMC写真用紙・半光沢(A4)KA420MSH1,512円
EPSONインクカートリッジ(ダークイエロー)ICDY211,029円
EPSONスーパーファイン専用紙2(A4)KA4100SF2945円
合計23点 70,035円

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