角。 2004/10/04
〜 物 欲 岩 崎 の 購 入 日 記。 〜
光沢顔料系カラーインクジェットプリンタ
EPSON PX-G900 を購入!
製品画像
★ ★ ★ ★
2003年10月3日(金)発売  定価オープン価格
2003年10月3日(金)購入!  購入価格44,800円

製品情報 : http://www.i-love-epson.co.jp/products/printer/inkjet/pxg900/pxg9001.htm

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つまらない進化。
参考画像。  PM-900CPM-950CPM-970C…と、毎年EPSONのプリンタを買い続けてきた自分でしたが、さすがに今年のプリンタは見逃そうかな?と考えていました。

 そろそろ目新しい部分が無くなってきて、毎年買い換える必要性が無くなりつつあったんですよね。

 以前は、明らかな画質の向上が体感できたのですが、最近はインクのドットサイズが“1兆分の2リットル”から、“1兆分の1.8リットル”になりましたといった、本当に微妙な進化ばかりだったんです。

 また、高いカタログスペックを求めるばかりに、一定の条件でのみ最高画質を実現するといった機能も増え、まさに飽和状態でした。

 その為、今年のプリンタもこのようなつまらない進化を遂げるなら、購入は見逃そうと思っていました。
顔料インクという理想。
参考画像。  最近、つまらない進化を繰り返すEPSONでしたが、ようやく革命的プリンタが登場しました。
 ついに顔料インクと呼ばれる種類のインクを採用した、素晴らしいモデルが登場したんですよね。

 従来のプリンタは染料インクという種類のインクを採用していたのですが、いくつかの欠点がありました。
 にじみやすい、保存性に優れない、水に弱いなど、インクジェットプリンタの多くの欠点は、この染料インクが原因だったワケです。

 ところが、顔料インクが採用されるコトで これらの問題が一気に解決!
 にじみにくいので普通紙にも強く、保存性にも優れ、水に濡れてもにじむコトがありません。

 まさに、“理想のインク”というワケです。

 ただ、顔料インクは最近になって出てきたモノではありません。
 従来から顔料インクを採用しようという動きもありましたし、実際に顔料インクを採用したプリンタも存在していました。

 ですが、写真画質に弱い、乾燥しにくい、インクがつまりやすいなど、扱いにくいインクだった為に、なかなか本格的に採用されるコトは無かったんですよね。

 そんな中、顔料インクの欠点を見事に克服し、本格的に採用してきたのが今回のPX-G900というワケです。
 顔料インクという、“理想のインク”を採用してきた革命的な存在。 もはや、「購入」以外に選択肢はありませんでした。
ココが魅力!
写真を守れつよインク!
参考画像。  1番の魅力は、なんと言っても顔料インクが採用されたコトでしょう。

 つよインクと呼ばれる顔料インクが採用されたコトで、にじみにくく、保存性にも優れる印刷結果が出力できるようになりました(左図)

 特に、耐水性がある部分は非常にポイントが高いです。

 年賀状や写真印刷、シールに名刺作成と、様々なところで大活躍のプリンタなのですが、水に弱いのが大問題でした。

 作成した年賀状や名刺が雨に濡れて台無しになってしまったり、携帯電話に貼っておいたシールが汗でボロボロになってしまったりと、せっかくキレイに印刷しても様々な心配が耐えません。

 しかし、顔料インクつよインクなら、少々手荒に扱っても色が落ちるとか、にじむといった心配がありません。
 その為、安心して印刷物を扱うコトが出来るんですよね。

 せっかくキレイに印刷した写真が、久々に見たら色あせていたとか、友達に見せたら水に濡らされたといった経験を持っている人は多いと思います。
 また、どうせ印刷しても日持ちしないから、全然印刷していないという人も多いでしょう。

 そんな人こそ、是非PX-G900をオススメ致します。
 このインクの強さは、間違いなく本物。その耐久性の良さは、まさにつよインクです。
感激!グロスオプティマイザの威力!
参考画像。  顔料インクではキレイな光沢感を実現するのは困難でした。

 染料インクと違い、顔料インクは用紙に染み込まないため、用紙の上にインクが乗っている状態になります。
 すると光が均一に反射しないので、キレイな光沢感が実現できないんですよね。

 しかし、PX-G900ではグロスオプティマイザ(透明色)の存在により、キレイな光沢感を実現しています。

 インクが大量に排出される部分や、極端に少ない場所などを、このグロスオプティマイザでコーティングし、均一した印刷面を実現(左上図)
 これまでの顔料系では実現できなかった、キレイな光沢感を可能にしたんですよね。

 この機能は思っていた以上に効果があるモノで、印刷結果を見てみると、全体的にコーティングされているのが分かります。

 用紙によっては、印刷された部分と印刷されていない部分の光沢感が明らかに違う場合もあるのですが、全体的にコーティングするコトで、違和感の無い光沢感を得るコトができます。

 もちろん、全面に利用してしまうとインクの減りも気になるのですが、無色と言うコトもあって他の色よりは安く販売されているみたいです。
 その為、少し多めに利用しても気にするコトはなさそうですね。

 また、グロスオプティマイザには、用紙に顔料インクをしっかりと定着させるという機能も備えているみたいです。
2つのブラックインク!
参考画像。  新たに採用された顔料インクは、用紙の質感を殺してしまうという欠点が存在します。

 顔料インクは用紙の上に乗ってしまい用紙の中には浸透しない為、光沢紙などを利用してもインクが光沢感を隠してしまうんですよね。

 そこで、PX-G900には2つのブラックインクが採用されました(左上図)

 光沢感があり写真画質に向いている「フォトブラック」と、インク濃度が高く引き締まりのある「マットブラック」の2つが追加されています。

 この2つのブラックインクを用紙に合わせて使い分けるコトにより、用紙の質感を活かした印刷ができるようになったんですよね。
予期せぬ印刷ミスを予防!
参考画像。  インクが詰まっていたり、用紙が無くなったりと印刷ミスの要因は様々な部分に潜んでいます。

 用紙サイズを間違えるというミスも、かなりの頻度で発生する印刷ミスですが、プリンタ内部を汚してしまうので始末が悪いんですよね。

 1度でもプリンタ内部を汚してしまうと、次に印刷する用紙を汚してしまうし、内部の掃除が難しいので、非常に面倒なコトになってしまいます。

 しかし、PX-G900なら、自動的に用紙の幅をチェックしてくれる為、用紙サイズを間違っても内部が汚れるというコトはありません。

 また、ノズルの詰まりを自動的に感知しクリーニングを行なうオートヘッドクリーニング機能や、印刷のギャップ調整を自動的に行うオ−トギャップ調整機能などを搭載。

 これらの機能によって、ある程度の印刷ミスを事前に防ぐコトが可能になり、より気軽に印刷するコトが可能になりました。
ホコリが入りにくい構造!
参考画像。  多くのインクジェットプリンタは、上部から用紙を入れて、前面に排出するタイプが主流です。

 その為、上部のオートシートフィーダの部分(用紙を入れる部分)は大きく開いているのですが、この部分からホコリが入りやすいんですよね。

 もしプリンタ内部にホコリが入ってしまうと、印刷品質の低下や紙送りの精度が落ちてしまう為、できるだけプリンタカバーの使用がススメられていました。

 しかし、PX-G900では用紙サポートが手前に倒れて、オートシートフィーダのフタになるようになっています。
 プリンタカバーを利用しなくても、プリンタ内部にホコリが入りにくい構造になっているんですよね(左上図)

 ちなみにCanonのプリンタには、前々から実装されていたのですが、ついにEPSONのプリンタにも実装されたといった感じです。
CD-R印刷が簡単!
参考画像。  PX-G900は、CD-Rにも直接印刷するコトが可能です。

 今となっては当たり前な機能の1つだと思いますが、最初に実現したのは2000年に発売されたPM-900Cだったと思います(左図)

 ただ、当時の印刷工程は非常に面倒なモノで、とても気軽に利用できるモノではありません。
 その為、日に日に利用する機会が無くなり、PM-970Cでは1度も利用するコトはありませんでした。

 しかし、PX-G900で印刷する機会があり、久しぶりに印刷してみたのですが、あまりの簡単さに驚いてしまいました。
 なんと排紙トレイを上段に切り替え、CD-Rをセットした専用トレイを差し込むだけでOK!

 プリンタの後ろにあったアジャストレバーを上げたり下げたり、専用トレイを入れたり出したりする必要があった、PM-900Cとはエラい違いです。

 つよインクが採用されたコトもあって、にじみも少なく耐久性もありますから、CD-Rに印刷する機会が多い人はGETする価値アリですね。
新設されたEPSON基準色!
参考画像。  PX-G900には、「EPSONフィルム調モード」や「ナチュラルフォトカラー」など、様々な色補正モードが搭載されています。

 様々なモードが追加され、用途に応じて色々と選択できるようになったコトは好ましいのですが、今度はプリンタを買い換えるたびに色彩が変わるという問題が発生してしまいました。

 そこで、PX-G900では「EPSON基準色」と呼ばれる基準色モードを新設しています(左上図)

 このモードを利用するコトで色補正を行なわない印刷が可能になり、プリンタを買い換えても同じ色再現性を実現するコトが可能になったんですよね。

 PX-G900で印刷したら写真の雰囲気変わってしまったモノも多いので、頻繁に買い換える自分としては嬉しい機能カモ知れません。
小さな魅力!

 ・経済的な独立インク!

 ・メリハリのある印刷!

 ・粒状感の少ない1.5plの極小インクサイズ!

 ・新開発されたレッド&ブルーインクで広がる色再現範囲!

 ・中止ボタンで、瞬時にプリントを停止できる!

 ・USB2.0IEEE1394対応で高速印刷!

ココがイマイチ。
安っぽいフラッグシップモデル。
参考画像。  革命的な存在となったPX-G900ですが、これだけの改良を加えているにも関わらず従来と変わらない値段を実現しています。

 EPSONとしても、かなり頑張った価格だと思うのですが、その影響で全体的に安っぽい作りになってしまいました。

 自分が購入したPX-G900は、この時期に発売された中でも1番のフラッグシップモデルです。
 しかし、フラッグシップモデルにも関わらず、イマイチ高級感が無いんですよね(左図)

 まず、大きく変更されたデザインが微妙な感じですし、ALLシルバーというカラーリンクが高級感を低下させている気がします。

 また、PM-970Cにはプリンタカバーにダンパーが仕込まれていたりと、細かい配慮があったのですが、PX-G900では廃止となってしまった部分があるんですよね。

 もちろん、目も当てられないくらいにチープな感じが出ているワケではないので、そんなに重大な問題ではありません。
 ただ、デザイン重視の自分としては少々気になる部分ですね。
PX-G900のまとめ。
参考画像。  ついに実現された、「つよインク」こと顔料インクの搭載ですが、その効果は予想以上に大きいモノでした。

 水に強い、普通紙に強い…など、顔料インクの長所は事前に把握していたのですが、実際に利用してみると より多くの魅力を実感するコトができます。

 特に、印刷物の扱いが大きく変わりました。

 これまでは、手でベタベタと触られると印刷物が劣化しないか?など非常に神経質に扱っていたのですが、顔料インクなら そういった心配がありません。
 まず、触ったくらいでは色落ちするコトがありませんし、汗や雨でにじんでしまうというコトもないんですよね。

 また、写真などを印刷しようとしても どうせ色あせてしまうし…とか、どうせダメになってしまうし…と考えるコトが多く、けっきょく印刷しないコトが多々ありました。
 しかし、色落ちや色あせなどの心配もないので、PX-G900なら安心してドンドン印刷してしまいます。

 まさに銀塩写真のように扱うコトができるので、印刷物の扱いが非常に容易になりました(左上図)

 自分は名刺などを印刷する機会も多いのですが、ようやく実用的な名刺が作れるようになった感じです。
 これまでは水に弱い名刺だったので、あまり実用的ではなかったんですよね。

 その他にも、普通紙にもクッキリと印刷できたり、ホコリの入りにくい構造になるなど、様々な面が改良されています。

 確かに、インク以外の変更が少ない感じですが、いち早く顔料インクの恩恵を受けたいのなら購入して損はないプリンタですね。

 4万円弱という価格は高いと言われるコトが多いのですが、自分的には非常に安い価格だと思います。
 微妙な変更しか加えられていなかったPM-970CPM-950Cも同じ価格でしたから、それらの変化から比べれば非常にお買い得でしょう。

 それだけ顔料インクの存在は大きいモノだと感じています。

 今、プリンタの購入を考えているのなら、間違いなくPX-G900がオススメですね!
 特に印刷物を保存するコトが多いのなら、ベストバイの選択だと思います。
次回作への要望。
参考画像。  最近のプリンタが微妙な変化ばかりだったコトもあって、PX-G900には十分に楽しませてもらうコトができました(左図)

 ただ、とりあえず高級感の向上はしてもらいたいところです。
 4万円弱という低価格を実現する為か、フラッグシップモデルにも関わらず随分とチープな作りになっていると感じます。

 自分はデザイン性を重視するタイプなので、次回は高級感の向上に期待したいところですね。

 欲を言うならば電源などには青いLEDを採用したり、プリンタの状態を示す液晶を搭載したりといった、細かいワンポイントが欲しいです。
 特に今回はインク以外の改良点が少ない感じがするので、次回はそれ以外の部分にも改良が欲しいですね。

 しかし、それ以外には特に求める機能は無い感じです。
 プリンタの機能は既に飽和状態と化しているので、これ以上求められる機能が思い浮かびません。

 それだけPX-G900が良い機種だという証明でもあるカモ知れませんね。
 中には、まだまだインクの使いこなしが出来ていないなどという意見もあるようですが、自分的には十二分にキレイな印刷をしてくれると思います。

 次回作も、これくらいワクワクするような革命的な進化を期待したいところですね。
PX-G900の総合評価。
項目 評価 コメント
デザイン ★★ オールシルバーで、フラッグシップモデルとしてはチープな印象。もう少し高級感が欲しかったです。
機能 ★★★★★ これ以上欲しい機能が浮かばないくらい、一通りの機能を備えている感じです。
操作性 ★★★★★ ドライバも使いやすいし、CD-Rへの印刷も簡単なので、初心者でも簡単に操作できると思います。
価格 ★★★★ 顔料インクの採用という革命的な変更を加えながらも、従来と変わらない値段を実現したのは上出来。
自慢度 ★★★★ 人気モデルというコトなども加えて自慢度はかなり高め。耐水性のあるインクジェットは注目度が高いです。
総合評価 ★★★★ 平均点数4.0点。 デザイン性が落ちてしまったのは残念ですが、顔料インクに興味があるのならオススメです。
PX-G900の為に購入した周辺機器一覧。
メーカー 商品名 型番 標準価格 購入価格 購入個数 小計
EPSON カラリオ・プリンタ PX-G900 オープン価格 44,800円 ×1点 44,800円
EPSON インクカートリッジ(8色パック) IC8CL33 オープン価格 7,000円 ×1点 7,000円
EPSON インクカートリッジ(シアン) ICC33 オープン価格 1,050円 ×2点 2,100円
EPSON インクカートリッジ(マゼンタ) ICM33 オープン価格 1,050円 ×1点 1,050円
EPSON インクカートリッジ(イエロー) ICY33 オープン価格 1,050円 ×1点 1,050円
EPSON インクカートリッジ(ブルー) ICBL33 オープン価格 1,050円 ×1点 1,050円
EPSON インクカートリッジ(フォトブラック) ICBK33 オープン価格 1,050円 ×1点 1,050円
EPSON インクカートリッジ(マットブラック) ICMB33 オープン価格 1,050円 ×1点 1,050円
EPSON インクカートリッジ(グロスオプティマイザ) ICGL33 オープン価格 530円 ×1点 530円
EPSON 写真用紙〈絹目調〉L判・100枚 KL100MSH 1,200円 1,020円 ×1点 1,020円
EPSON 写真用紙〈光沢〉L判・50枚 KL50PSK 800円 640円 ×1点 640円
EPSON 写真用紙〈光沢EG〉L判・200枚 KL200SKEG オープン価格 1,260円 ×1点 1,260円
EPSON 両面上質普通紙〈再生紙〉A4・250枚 KA4250NPD 400円 340円 ×1点 340円
合計(税別)
61,890円 14点 62,940円
合計(税込)
64,984円 14点 66,087円

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