写真の趣味にどっぷりとハマり、所有しているパソコンに よりクリエイティブな機能が求めるようになってきました。
高解像度で綺麗なディスプレイを搭載しながらも、携帯性も失わずに サクサクと動作して欲しい。
それはイコール MacBook Airなワケですが、様々な諸事情で Windowsが欲しい。そんな願いを叶えてくれるのが、第10世代の Intel Coreプロセッサ「Ice Lake」です。
発売されているモバイルPCを一通り比較検討した結果、Microsoftの Surface Pro 7と、DELLの XPS 13 2-in-1が有力候補となりました。
クリエイティブ重視のモバイルPCに求めるもの
少し前まで、猫も杓子も 13型のノートパソコンばかりで、フットプリントが小さいモバイルパソコンを検討している身としては、なかなか選択肢が限られる状況でした。
しかし、Surface Goや VAIO SX12など、改めてコンパクトな PCが登場し始めており、今が買い時な気がします。
クリエイティブな要素も加味しながら、携帯性も重視したい。
具体的には、以下の機能が必須要望となります。
- 高解像度で より広い色空間のディスプレイ
- 第10世代の Intel Coreプロセッサ搭載
- 16GB 以上のメインメモリ
- 横幅は 300mm未満、重量は 1kg以内
16GB以上のメインメモリを搭載するモデルは非常に増えているので、そこまでのハードルではないですが、幅 300mm未満、1kg以内という条件が、選択肢を非常に狭めます。
意外と少ないのが高解像度のディスプレイ。
オフィスワークを想定したパソコンが多いため、Full HD(1,920×1,080px)どまりのパソコンが一般的。解像度の高さはパフォーマンスやバッテリーの持ちに大きく影響するため、全体的なバランスを見ると Full HDがちょうど良いのかも知れません。
カスタマイズモデルで 4Kディスプレイなどを選択できる場合もあるのですが、13インチ以上のモデルが多く、結果として 300mmを超えてしまいます。
超絶進化の 第10世代 Coreプロセッサ
選択のポイントになるのが、第10世代の Intel Coreプロセッサ。
特に注目は、Iris Pro Graphicsを搭載した Ice Lakeです。
毎年のように新しい CPUが発表されているワケですが、最新の 第10世代は 少し事情が異なります。
マルチメディア機能に強い Ice Lakeと、通常作業に強い Comet Lake。同じ 第10世代でも、性格の異なる 2タイプが存在しています。
開発コード名 | Ice Lake | Comet Lake |
---|---|---|
特徴 | マルチメディア機能に強い | 通常作業に強い |
搭載パソコン(一例) | Surface Pro 7 XPS 13 2-in-1 | ThinkPad X1 Carbon XPS 13 |
プロセッサーナンバー | i7-1065G7 | i7-10710U |
プロセス | 10 nm | 14 nm |
熱設計電力(TDP) | 15 W | 15 W |
コア数 | 4 | 6 |
スレッド数 | 8 | 12 |
動作周波数(ベース) | 1.30 GHz | 1.10 GHz |
動作周波数(最大) | 3.90 GHz | 4.70 GHz |
キャッシュ | 8 MB | 12 MB |
対応メモリ | DDR4-3200 LPDDR4-3733 | DDR4-2666 LPDDR3-2133 |
グラフィックス | Intel Iris Plus Graphics | Intel UHD Graphics |
実行ユニット | 64 EU | 24 EU |
演算性能 | 1000 GFLOPS | 460 GFLOPS |
グラフィックエンジン | Gen11 | Gen9 |
GNA サポート | 〇 搭載 | × 非搭載 |
4K サポート | ○ 120Hz | ○ 60Hz |
比較表のとおり、Comet Lakeは スレッド数や動作周波数が優れており、CPUとしてのパフォーマンスが優れていることを示しています。
対して Ice Lake側には 実行ユニットが大幅に強化されており、マルチメディア機能が優れていることを示しています。
どちらも 第10世代の Core i7 を搭載している、DELLの XPS 13 2-in-1と XPS 13。
名前も似ているので ほぼ同じ筐体の使いまわしかと思いきや、実は異なる CPUが搭載されており、それぞれの方向性が異なることが分かります。
Photoshopや Lightroomのパフォーマンスを必要としている岩崎としては、当然 Ice Lakeの方が向いています。
じわじわと強化していたグラフィック性能ですが、ここにきて一気に一気に進化した様子。状況によっては 2倍近いパフォーマンスの差があるそうなので、Ice Lakeを選択しない理由がありません。
Surface Pro か XPS 13 か
Ice Lakeを搭載しながらも クリエイティブ重視のモバイルPCの条件をクリアするモデルは、現時点では Microsoftの Surface Pro 7と、DELLの XPS 13 2-in-1となりそうです。
Surface Pro 7 | XPS 13 2-in-1 | |
---|---|---|
メーカー | Microsoft | DELL |
CPU | i7-1065G7 | i7-1065G7 |
メモリ容量 | 16 GB | 16 / 32 GB |
メモリ種類 | LPDDR4-3733 | LPDDR4-3733 |
SSD容量 | 256 / 512 GB / 1TB | 256 / 512 GB / 1TB |
SSD接続 | PCIe NVMe M.2 SSD | PCIe NVMe M.2 SSD |
画面サイズ | 12.3 インチ | 13.4 インチ |
解像度 | 2,736 x 1,824 px | 3,840 x 2,400 px |
色空間 | sRGB 97% ? | sRGB 100% DCI-P3 90% |
輝度 | 400 nit ? | 500 nit |
幅 | 292 mm | 296 mm |
奥行 | 201 mm | 207 mm |
高さ | 8.5 mm | 7 - 13 mm |
重量 | 790 g 1,050 g(w/ Type Cover) | 1,330 g |
参考価格 | ¥ 204,380 | ¥ 279,980 |
備考 | ヨドバシポイント 10%還元 (キャンペーン中) | 店頭販売が無く ポイント還元なし 高解像度で SSD 256GBが選択できない |
フットプリントに大差がないにも関わらず、XPS 13 2-in-1のほうが画面が大きく、高解像度の液晶が採用されています。
32GBの大容量メモリを選択できるのも、クリエイティブ用途としては非常に魅力的。
ただし、重量が 1.3kgを超えてしまうのが実に悩ましい。
対して Surface Pro 7は、Type Coverを装着しても 1.05 kgと現実的な重量です。
スペックで選ぶか、重量で選ぶのか。
実に悩ましい選択ですが、軽装にしたい場合は Surface Goを持ち出せば良いと考えると、XPS 13 2-in-1に惹かれ気味。
関連記事: Surface Go レビュー
多くが失敗する Surface Go と 満足できる唯一の条件
ただ、店頭販売がされておらず、現時点ではオンライン販売のみ。ヨドバシポイントの還元を得ることができないため、いったん購入を控えることにしました。
高解像度 + メモリ 32GBモデルが店頭で発売される可能性は薄そうですが、オンラインでも 高解像度 + SSD 256GBモデルという望ましいカスタマイズも行えないので、店頭販売モデルの登場に期待。
今後も Ice Lakeを搭載したノートパソコンが続々と登場するかと思いますし、DELLの場合はキャンペーンなども頻繁に行っているので、ここは焦らず様子を伺うことにしました。
関連記事: PC 購入レビュー
クリエイティブ仕様だが クリエイター向けではない DELL New XPS 13 2-in-1