Surface Go レビュー
多くが失敗する Surface Go と 満足できる唯一の条件

こんにちは。結局 Surface Goを購入してきた岩崎です。

低価格という評価もありますが、純正キーボードも含めると ほぼ 10万円。長く利用できるスペックでもなく、もっと安価なパソコンも発売されているため、まず価格で選ぶモデルではありません。

Surface Goが良かったと感じるのは、「少しでも軽量に持ち歩けて、フルOSを使いたい!」といった用途のみ。そんな目的が明確 & 10万円の出費に抵抗がなければ、後悔しないパソコンだと感じます。

決して満足することもないですが、カバンの中がスッキリしたのは なにより嬉しい。これで、よりアクティブにカメラ活動に専念できそうです。

多くが失敗する Surface Go と 満足できる唯一の条件のメインビジュアル
購入しようかな?と記事にしてから、3日後。さっそく購入してしまいました。とにかく特殊なモデルなので、多くの人が後悔する可能性を秘めています。

もくじ

散々と 「パフォーマンスが悪い」という酷評をした上で、でも「小ささは正義だね」という流れになります。
ちなみに、購入したのは 上位版の 128GB / Intel 4415Y / 8GB RAM / WiFi モデルです。

話題の Surface Go 2に関しては、下記の記事をご覧ください。

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Surface Go 2 を購入するなら LTE モデルを選択すべき理由のメインビジュアル

突然の 20%還元に踊らされて購入

今月も限度額まで活用してしまい、利用可能額が無い GOLD POINT CARD +。
口座引き落としが GW明けになっている関係で、利用できない状態が続いており、購入するとしても GW明けかなと考えていました。

そんな矢先に「祝!令和 特別ポイント還元セール」が突然スタート。
通常 1%還元の Surfaceシリーズが、なんと 20%還元になる!とのニュースを見つけてしまい、思わず別のクレジットカードで購入してきました。

突然スタートした令和キャンペーン。この前も 13%還元までは実施していましたが、20%還元(¥12,740分)は魅力的。
20%還元のおかげで、実質「¥66,352」で購入できました!
価格.comの最安値は「¥69,624」。ポイント還元分も含めるとヨドバシカメラの方がお得。

本体が実質 6万円ちょいで手ごろなだけに、Type Cover(キーボード)が 1万円以上もするのが悔やまれますが、現時点で他に選択肢がないので合わせて購入。
実質 7万円台で購入することができました。

ヨドバシカメラでの Microsoft Surface Go 購入価格(2019/5/2 時点)
Surface Go(128GB / 8GB / WiFi)¥ 82,940
Type Cover Black¥ 12,740
合計(支払額)¥ 95,680
ポイント還元¥ -17,862
合計(実質)¥ 77,818

ちなみに、キーボードが不要だと判断されている方は、恐らくタブレット用途がメインになると思いますので、迷わず iPadの購入を推奨します。
岩崎の場合は、Blogや仕事などキーボードの利用がメインになるので、キーボードを手放すことができません。

数世代も前のパフォーマンス

あくまでも趣味用途

iPadで事足りる状況であれば、強く iPadを推奨。Surface Goよりも、安く長く利用できることは間違いありません。

早速 Surface Goで Blogなどを書いていますが、作業できなくはないですが、とりあえず遅い。

業務での利用を検討しているのであれば、辞めておいた方が賢明です。

Turbo Boost非搭載の Pentiumプロセッサは、想像通りの低パフォーマンスでした。

文章作成などは大丈夫そうですが、Officeの操作は雲行きが怪しく、Adobe Lightroomなどはギリギリのギリ。写真を厳選するにしても、1枚 1枚の表示が遅すぎて、日が暮れそうです。

シングルタスクで単一アプリに集中すれば対応できそうですが、複数のアプリを切り替えて作業するような状況だとついてこれません。そして、突然待たされるような時が頻繁に発生します。

時々やってくる無反応がストレス

趣味の範囲で利用しているので許容範囲ですが、業務で利用するとすれば支障が出るレベル。また止まったかと思ったら止まってなかったりで、作業の腰を折られることは火を見るより明らか。

安定したパフォーマンスを叩き出せる iPadの方が、数百倍も使いやすいことは間違いありません。

貧弱な SSDが原因で、頻繁にプリフリーズをおこしていたネットブック(懐かしい)。

全体的なレスポンスの悪さに加え、不定期に反応がなくなる状態が、ネットブック時代のプチフリーズを思い出させます。

プチフリーズを恐れ、パソコンを思いやりながら利用する状態は、とても作業に集中できる環境ではありません。
 

パソコンの操作に慣れていない方も、安易に手を出すのは危険です。
操作が悪いのか、反応が悪いのかスグに判断できないために、満足に利用することが困難です。なにより、利用できて 1年程度のパフォーマンスなので、費用対効果が非常に悪いです。より高いパフォーマンスかつ安いパソコンは山のようにあります。

CPUやメモリが、常に 100%近くで張り付き状態。突然のアプリの切り替えには対応不可能。
ThinkPad X1 Carbonでは 30分もかからずに完了した Windows 10 October 2018 Updateが、3時間以上。

スペックは 7年前と同レベル

Microsoftもブランディングに気合を入れており、なんだかんだで利用できるのでは?と期待をしてしまう Surface
しかし、Geekbench Browserのパフォーマンス結果を見てみると、その差は明確にスコアへと表れています。

※「Geekbench 4 CPU Search」にて、対象 CPUと 製品名で絞り込み。Windows 64-bitのスコアから、最高スコアを引用。

これまで利用してたパソコンのスペック推移
購入年月メーカー製品名詳細CPUSingle ScoreMulti Score
2019.05MicrosoftSurface Go128GB / 8GBPentium 4415Y2,2714,530
2018.03LenovoThinkPad X1 Carbon6G / 20KHCTO1WWCore i7-8650U5,19715,418
2016.09HPEliteBook FolioG1Core m7-6Y753,7517,226
2014.07VAIOVAIO Pro 11VP111Core i5-4210U3,0635,511
2012.01AppleMacBook Air11-inch / Mid 2011Core i5-2467M2,4164,247

Lenovo ThinkPad X1 Carbonでは、第8世代の Coreプロセッサーが搭載された結果、コア数が 2から 4に増えているので、Multi-Core Scoreも大幅に向上しています。

「Geekbench 4 CPU Search」の Single-Core Scoreと Multi-Core Scoreを機種別に一覧。7年も前に購入した MacBook Airと同様のパフォーマンス。

グラフにすると、その差は歴然。

なんと、7年前の MacBook Airと同様のスコア。
まだ Windows 7 や iPhone 4S 時代のパフォーマンスですから、低速の次元が違います。

この比較だけでは随分と偏っているのは確かですが、その低速さは垣間見えるかと思います。

Dropboxは 2時間かかっても変更内容の精査が完了せず。再起動するたびにファイルの不整合が発生。
Lightroomでは、たった 200枚の JPEGデータを取り込むにも一苦労。1時間以上はかかります。

小ささは正義!

このように散々なパフォーマンスですが、トータル的には(ギリ)満足です。
ある程度のパフォーマンスの悪さは覚悟の上でしたし、なにより機動力を最優先に選択しているため、目的は達成しています。

具体的には、パソコンに関する荷物量が、重量 & フットプリント 共に 40%の削減に成功しています。

本体だけではなく、総合的に荷物が削減できているのがポイント。
愛用していた ThinkPad X1 Carbonは、重い重いと言っても 1,130g。このスペックなら十分に軽量なので、実は 363gしか軽量化できていません。

重要なのは、フットプリントと ACアダプタの共通化。

Surface Goに乗り換えて改善されたポイント
 ThinkPad X1 CarbonSurface Go改善率
アイテム数本体 + ACアダプタ本体のみ- 1点
フットプリント70,232 ㎟42,875 ㎟- 39 %
重量1,300 g765 g- 41 %


パソコン本体だけでは 360g程度の軽量化に留まっていますが、ACアダプタが iPhoneと共通になるので持ち歩きが不要になり、結果として 39%の改善に成功。

また、所要面積が 41%も軽減されることで、カバンのスッキリ感が違います。ケーブルでごちゃごちゃしやすい ACアダプタが無くなることも、スッキリ感に大きく貢献。

さらに「Anker PowerCore Fusion Power Delivery Battery and Charger」を利用すれば、モバイルバッテリーさえも共通化できる見込みです。

※バッテリーモード時の出力は 15Wに制限される為、充電時間は純正品に比べて長くなります。

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タブレット × フルOS こそが Goの魅力

制限がないフルOSの強み

フルOSが不必要なら、ハードウェアに最適化されたモバイルOSの方が使い勝手は良い。

さらに軽量するなら iPadの方が良いですし、上記のパフォーマンスの悪さを考慮すれば Surface Goを選択する必要性は感じられません。

重要なのは、フルOSが搭載されている点。
iPadの方が ほとんどの作業を快適に過ごせますが、なにかしらできないことが出てきます。フルOSであれば制限なく作業が行えるので、イレギュラー時にも対応可能。

この「常に快適だけど、なにかできない」「基本的に遅いけど、1台でなんとかなる」という違いが Surface Goを選択するか否かのポイントになります。

軽量コンパクトな Surface Goさえ持っていれば、環境を選ばずなんとかなります。
それなりの時間はかかりますが、家や会社に帰らないと作業ができないという状態は避けられます。社畜と取るか、フリーランスのリスクと取るかは考え方次第ですが、いずれにしても「フルOS」の魅力は見逃せない。

タブレットサイズで フルOS

最近は 14インチが主流なので、タブレットサイズにコダワリがなければ、多種多様な PCが選択できます。

この条件に「タブレットのように持ち歩けること」を加味した場合のみ、Surface Goを選択する意味があります。
それ以外で検討する場合は、他の軽量ノートブックや iPadにシフトした方が望ましいです。

岩崎の場合、まさにこの条件で検討していたため、なんとか Surface Goの購入は(ギリ)失敗には陥りませんでした。
パフォーマンスの悪さにイライラは隠しきれませんが、スッキリと軽量化したカバンを見るたびに心が満ち足りていきます。
 

とはいえ、このパフォーマンスで使い続けるのは限界があるため、Core i5版のSurface Goか、12インチMacBookの新型が出たら、スグに乗り換えることは間違いないでしょう。

あと、たった 300g弱を妥協すれば、ストレス無く利用できる Surface Proが持ち運べるわけですから、数百gにこだわりすぎた結果、完全にバランスを崩していることは否めません。それだけ限られた条件と環境でのみ、活きる製品だと感じます。

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