Surface Go 2 を購入するなら LTE モデルを選択すべき理由

ついに発表された Surface Go 2
今回も、Wi-Fiと LTEのモデルが登場するようですが、性能が大きく異なります。

これまでのモデルは どれらも同じ CPUでしたが、新しい Surface Go 2には、LTEモデルのみに Core M シリーズが搭載されています。
Wi-Fi版に搭載されている Pentium Gold シリーズは前モデルと大差ないため、割高な価格で中途半端なモデルを購入することになります。

具体的にどれほどの性能差があるのか。いかに LTEモデルが優れているのかを紹介していこうかと思います。

Surface Go 2 を購入するなら LTE モデルを選択すべき理由のメインビジュアル
2018年に発売された前モデル(写真)から、時が経つこと 約 2年。待望の Core M シリーズを搭載し、「Surface Go 2」が登場します!

もくじ

まずは「各モデルの違い」を確認。スペック表やベンチマーク結果などを交えながら、LTEモデルを選択する理由をお伝えできればと考えております。

旧モデルとの比較

まずは、旧モデルとの仕様を比較してみます。
スペースの関係で 真ん中のモデル「4425Y/8GB/128GB」を省略していますが、Core M プロセッサが搭載されているのは、LTEモデル(右側)のみとなります。

Surface GoSurface Go 2の 主な仕様比較
製品名OLD
Surface Go
OLD
Surface Go
NEW
Surface Go 2
NEW
Surface Go 2
公式価格¥ 59,180 (税込)¥ 78,980 (税込)¥ 65,780 (税込)¥ 107,580 (税込)
CPUPentium Gold 4415YPentium Gold 4415YPentium Gold 4425YCore m3-8100Y
GPUHD Graphics 615HD Graphics 615UHD Graphics 615UHD Graphics 615
メモリ4GB8GB4GB8GB
ストレージ64 GB ( eMMC )128GB ( SSD )64 GB ( eMMC )128GB ( SSD )
ディスプレイ10 ″10 ″10.5 ″10.5 ″
解像度1,800 x 1,200 px1,800 x 1,200 px1,920 x 1,280 px1,920 x 1,280 px
カメラ5.0MP front
8.0MP rear
5.0MP front
8.0MP rear
5.0MP front
8.0MP rear
5.0MP front
8.0MP rear
マイクモノラルモノラルステレオステレオ
ワイヤレスWi-Fi 5
Bluetooth 4.1
Wi-Fi 5
Bluetooth 4.1
Wi-Fi 6
Bluetooth 5.1
Wi-Fi 6
Bluetooth 5.1
NFC× 非対応× 非搭載○ 対応○ 対応
駆動時間最大 約 9 時間最大 約 9 時間最大 約 10 時間最大 約 10 時間
サイズ245 x 175 x 8.3 mm245 x 175 x 8.3 mm245 x 175 x 8.3 mm245 x 175 x 8.3 mm
重量522 g522 g544 g544 g
Surface Go 2 では 10.5インチの液晶が採用され、ベゼルが大きい野暮ったいデザインも改善されるようです。
Surface Go 2では 10.5インチの液晶が採用され、ベゼルが大きい野暮ったいデザインも改善されました。
いよいよ Surface Go に君臨した、待望の Intel Core M プロセッサ
いよいよ Surface Goに君臨した、待望の Intel Core M プロセッサ

画面サイズが大きくなり、周辺の太いベゼルが緩和されたことにより、見た目のバランスが随分と垢抜けました。

しかし、外観の違い以上に、内部の変更に注目。
これまで Pentium Gold シリーズに留まっていた CPUが、LTEモデル “のみ” Core M シリーズが採用されました。
これにより バッテリーの消費を抑えながらも、64%の性能向上を実現しています。

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数字で見る Core M プロセッサの魅力

ついに搭載された Intel Core M プロセッサ
この章では、Core M プロセッサが どれほど優れているのかを、仕様とベンチマーク、2つの観点からご紹介します。

多くの点で優れる Core M プロセッサ

まずは、Pentium Gold プロセッサとの仕様を比較してみましょう。

Pentium Gold ProcessorCore M Processorの 主な仕様比較
 Pentium Gold 4415YPentium Gold 4425YCore m3-8100Y
搭載モデルSurface Go 1Surface Go 2 (Wi-Fi)Surface Go 2 (LTE)
コレクションPentium Gold ProcessorPentium Gold ProcessorCore M Processor
開発コード名Kaby LakeAmber LakeAmber Lake Y
リソグラフィー14 nm14 nm14 nm
コア数 / スレッド数2 / 42 / 42 / 4
動作周波数(ベース)1.60 GHz1.70 GHz1.10 GHz
動作周波数(最大)--3.40 GHz
Turbo Boost× 非対応× 非対応○ 対応 ( 2.0 )
キャッシュ2 MB 2 MB4 MB
Smart Cache○ 対応× 非対応○ 対応
TDP6 W6 W5 W
対応メモリLPDDR3-1866
DDR3L-1600
LPDDR3-1866
DDR3L-1600
LPDDR3-1866
DDR3L-1600
最大メモリ帯域幅29.8 GB/s29.8 GB/s33.3 GB/s
グラフィックエンジンIntel HD Graphics 615Intel UHD Graphics 615Intel UHD Graphics 615
最大周波数850 MHz850 MHz900 MHz
OpenGL 対応4.44.44.5
拡張命令セットIntel SSE 4.1Intel SSE 4.1Intel SSE 4.1 / SSE 4.2
Intel AVX 2
希望小売価格$ 161.00$ 161.00$ 281.00

Wi-Fiモデルに搭載されている Pentium Gold プロセッサは、以前と大きな違いが見受けられません。
それどころか、従来のモデルには搭載されていた Smart Cacheに非対応となってしまい、パフォーマンスが落ちる懸念さえあります。

旧モデルは 7年前の MacBook Airと同様のパフォーマンスでしたので、新製品ながらも型落ち感が否めません。

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対して、LTEモデルに搭載されている Core M プロセッサは、多くの点で優れていることが分かります。
2倍のキャッシュサイズや 優れたグラフィック能力。幅広い拡張命令セットによって、マルチメディアな処理にも期待が持てます。

Pentium Goldとの根本的な違い

CPU全体として最適化され、各コアの動作周波数がしきい値を超えて上昇する。
CPU全体として最適化され、各コアの動作周波数がしきい値を超えて上昇する。

Core M プロセッサ決定的な強みは、Turbo Boostの対応にあります。

Surface GoのようなコンパクトPCは 放熱処理に制限がある為、動作周波数に制限がありました。
例えば、上限が 100℃だった場合、4コアなら 1コア 25℃までといった しきい値が設定されます。

※ 正確には熱設計電力(TDP)の話であり、実際の処理は複雑ですが、ここでは分かりやすさを優先して解説しています。

しかし、実際の運用では すべてのコアが同時に 25℃まで達することは少なく、CPUの全力を発揮することができません。
そこで、全体で 100℃を超えていない場合は、それぞれのコアが しきい値を超えて良いという仕組みが Turbo Boostです。

その結果、どこまで負荷がかかっても 1.70GHzどまりの Pentium Gold プロセッサに対して、Core M プロセッサは 3.40 GHzまで動作周波数を向上させることができるのです

CPUの使用率が 100%になるものの、基本速度(ベースクロック)を超えられない Pentium Gold プロセッサ
CPUの使用率が 100%になるものの、基本速度(ベースクロック)を超えられない Pentium Gold プロセッサ
CPUの使用率に応じて、柔軟に基本速度を超え、パフォーマンスを向上できる Core M プロセッサ
CPUの使用率に応じて、柔軟に基本速度を超え、パフォーマンスを向上できる Core M プロセッサ


2倍近い差のあるベンチマーク結果

次は、ベンチマーク結果を比べてみましょう。

Wi-Fiモデルと LTEモデル、それぞれに搭載されている CPUと、旧モデルの Surface Go。また、LTEモデルと同等のスコアを出しているパソコンも参考としてグラフ化しました。

Geekbench Browserによる 各CPUのベンチマーク結果。Multi-Core Scoreの上位 5件の平均値をグラフ化。4415Yのみ Surface Go での実測値。他は 同じCPUを搭載した Surface以外の測定値です。
Geekbench Browserによる 各CPUのベンチマーク結果。Multi-Core Scoreの上位 5件の平均値をグラフ化。4415Yのみ Surface Goでの実測値。他は 同じCPUを搭載した Surface以外の測定値です。

Pentium Gold プロセッサから比較すれば、Core M プロセッサの性能差は明らか。Multi-Core時は 1.7倍、Single-Core時は 2倍近いスコアを叩き出しています。
公式からは、前世代に比べて 64%の性能が強化されたとアナウンスされていますが、過大評価ではなさそうです。

これは先述した Turbo Boostの恩恵です。
特に Core m3-8100Yに搭載されている Turbo Boost 2.0は、特定コアに負荷が集中した場合に “限界突破”が行えるため、より高いパフォーマンスを発揮できるのです。
 

ついに搭載された <dfn>Core M プロセッサ</dfn>ですが、LTEモデルに限定されているのが悩ましい。。
ついに搭載された Core M プロセッサですが、LTEモデルに限定されているのが悩ましい。。

同じ 8GB/128GBモデルで比較した場合、Wi-Fiモデルと LTEモデルの価格差は 2割程度。
これだけ圧倒的な差があるのであれば、明らかに LTEモデルの方が快適で、長く利用できる見込みがあります。

しかし、Core M プロセッサのスコアを持ってしても、2016年のパソコンと同等のスコアであることに注意。Core M プロセッサの搭載によって 大きく改善されたのは確かですが、過度の期待は禁物です。

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CPU以外にも潜む Wi-Fiモデルの弱点

Wi-Fiモデルと LTEモデルの違いを、主に CPUの観点から比較してみましたが、いかがでしたでしょうか。
もちろん CPUだけでパフォーマンスが決まるワケではなく、メモリや ストレージも大きく影響します。

例えば、メモリ容量が不足すると、SSDなどのストレージ側に容量を求めてきます(スワップアウト)。
ストレージはメモリに比べて非常に低速なので、頻繁にストレージに読み書きが行われると、それだけパソコンの反応が悪くなります。

Wi-Fi/64GBモデルの Surface Goは、ストレージが eMMCと呼ばれる低速なタイプ。4GBの時点でメモリ容量が溢れやすい上に、ストレージも仕事が遅いという罠。
おまけに、スワップアウトの処理は CPUにも負荷がかかる為、低速な CPUにさらに負荷がかかってしまい、ますますパソコンが重くなると言う三重苦です。

Wi-Fi/64GBモデルに採用されている eMMCのイメージ。SDカードと同じような仕組みです。
Wi-Fi/64GBモデルに採用されている eMMCのイメージ。SDカードと同じような仕組みです。
転送速度の差。メモリ内なら 1秒で済んでいた転送も、SSDなら 7秒、eMMCなら 37秒もかかることになります。
転送速度の差。メモリ内なら 1秒で済んでいた転送も、SSDなら 7秒、eMMCなら 37秒もかかることになります。

これは初代の Surface Goも同様の構成になっており、「遅すぎる」といった意見と、「それなりに使える」と意見が分かれていた原因でもあります。
実際、4GBモデルと 8GBモデルのストレージ速度には 5倍以上の差があり、「遅すぎる」とレビューしていた方の多くは 4GBモデルの Surface Goを購入しているようでした。

この仕様は、新しい Surface Go 2でも同様。引き続き、Wi-Fi/64GBモデルには、低速なストレージ(eMMC)が採用されています。

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…と言うことで、Surface Go 2に、新しく採用された Core M プロセッサの魅力。および。メモリやストレージといった観点からも、LTEモデルを購入することを推奨します。

ただ、Surface Go非常に独特のモデルです。
同じ価格帯で もっと良いスペックのパソコンが購入できてしまう為、そもそも Surface Goを選択する必要があるのかは再検討してみることも重要です。

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