Surface Go レビュー
ベンチマークで比較する Surface Go 4 の退化

こんにちは。なんだかんだで Surface Goを買い続けている岩崎です。
今回も Surface Go 3に続いて、Surface Go 4を購入。法人向けと記載されていましたが、Microsoft Storeから普通に購入することができました。

スペック上ではあまり違いのない Surface Go 4ですが、ベンチマークで意外と差が出たのでご報告。
CPUやメモリは改善しているのですが、SSDのパフォーマンスが低下していました。メモリ容量が少ない Surface Goだからこそ、SSDの速度低下は残念な限り。

ベンチマークで比較する Surface Go 4 の退化のメインビジュアル
初代モデルから購入し、とってもお気に入りの「Surface Go」。前モデルから小さな改善点が行われたのみかと思いきや、SSDのパフォーマンスが低下しておりました。

Surface Go 3 との比較

外装に違いは無く、3 と 4 は、まったく同じ。見た目で識別することは困難そう。
外装に違いはなく、3 と 4 は、まったく同じ。見た目で識別することは困難そう。

まずは Surface Go 3との仕様を比較。
こうして比べてみても Surface Go 3との違いは少なく、見た目もまったく一緒です。

Surface Go 3Surface Go 4の仕様比較
製品名Surface Go 3 for BusinessSurface Go 4 for Business
ディスプレイ10.5 インチ PixelSense ディスプレイ10.5 インチ PixelSense ディスプレイ
解像度1920 x 1280 (220 PPI)1920 x 1280 (220 PPI)
コントラスト比 1500 : 11500 : 1
プロセッサIntel Core i3-10100Y
Intel Pentium Gold 6500Y
Intel Processor N200
メモリ4 GB (LPDDR3)
8 GB (LPDDR3)
8 GB (LPDDR5)
センサー環境光センサー
加速度計
ジャイロスコープ
磁力計
NFC (法人モデルのみ)
環境光センサー
加速度計
ジャイロスコープ
磁力計
NFC
ストレージeMMC : 64 GB
SSD : 128 GB / 256 GB
UFS : 64GB / 128GB / 256GB
グラフィックスIntel UHD Graphics 615Intel UHD Graphics
外部端子USB-C 3.0 x1
microSDXC カード リーダー
3.5 mm ヘッドホン ジャック
Surface Connect ポート x1
Surface タイプ カバー ポート
LTE Advanced : Nano SIM トレイ
USB-C 3.1 x1
microSDXC カード リーダー
3.5 mm ヘッドホン ジャック
Surface Connect ポート x1
Surface タイプ カバー ポート
カメラFront : 5.0 MP (1080p HD)
Rear : 8.0 MP (1080p HD)
Front : 5.0 MP (1080p HD)
Rear : 8.0 MP (1080p HD)
ワイヤレス機能Wi-Fi 6 : 802.11ax 対応
Bluetooth 5.0
Wi-Fi 6 : 802.11ax 対応
Bluetooth 5.1
バッテリー駆動時間Wi-Fi : 最大 11 時間
LTE Advanced : 最大 10.5 時間
最大 12.5 時間
バッテリー容量公称バッテリー容量 (WH) 28.0
定格バッテリー容量 (WH) 26.8
公称バッテリー容量 (WH) 29
最小バッテリー容量 (WH) 28
本体サイズ245 x 175 x 8.3 mm245 x 175 x 8.3 mm
重量Wi-Fi : 544 g
LTE Advanced : 553 g
521 g

これまで愛用してた Surface Go 3は、Core i3 / LTE / 8GB RAM / 128GB SSDでしたので、特に Surface Go 4への進化は感じにくいです。
そこで、ベンチマークソフトを利用して、Surface Go 4のパフォーマンスを定量的に比較してみることにしました。

CPUの比較

CPUのパフォーマンスは、Cinebench R23にて比較。

Cinebench R23 による CPUパフォーマンスの比較。Surface Go 3 側は 上位モデルの Core i3 ですが、それでも 2倍以上の差が出ており、かなり改善されている様子。
Cinebench R23 による CPUベンチマークの比較。Surface Go 3 側は 上位モデルの Core i3 ですが、それでも 2倍以上の差が出ており、かなり改善されている様子。

Multi Coreで 2倍以上、Single Coreでも 1.5倍以上と、かなりのパフォーマンスアップ。
さすが Intel Processor N200。満足のいく進化です。

メモリの比較

パフォーマンスと言えば CPUが注目されがちですが、地味に重要なのがメインメモリ。
特にマルチタスクで処理をしがちな現代において、メモリのパフォーマンスは大きく影響します。それだけに、メインメモリが 最大 8GBまでしか選べないのは、非常に残念。

RAM Benchmark による メモリベンチマークの結果。接続仕様も大きく変わっているので期待していたものの、結果は 1割程度の改善。
RAM Benchmark による メモリベンチマークの結果。接続仕様も大きく変わっているので期待していたものの、結果は 1割程度の改善。

メインメモリのパフォーマンスは、RAM Benchmarkにて比較。
メモリ規格が LPDDR3から LPDDR5に改善された結果、パフォーマンスはわずかに改善。

Surface Go 3は 1867MHz、Surface Go 4は 4800MHzで接続されている様子。もう少し差が出ると予想していたのですが、実際は 1割程度に留まっているようです。

SSDの比較

SSDのパフォーマンスは、CrystalDiskMarkにて比較。

結果はご覧の通り。4割程度のパフォーマンス低下が見られます。
もしかしたらスレッド数が多いと有利なのか?と考え、スレッド数を変えてトライしてみましたが、数字は大きく変わらずでした。

CrystalDiskMark による SSDのベンチマーク結果(読込速度)。まさかの 4割程度のパフォーマンス悪化。SSDと UFSの違いが影響しているのでしょうか。
CrystalDiskMark による SSDのベンチマーク結果(読込速度)。まさかの 4割程度のパフォーマンス悪化。SSDと UFSの違いが影響しているのでしょうか。
CrystalDiskMark による SSDのベンチマーク結果(書込速度)。読込速度と同じく 4割程度のパフォーマンス悪化。なぜかランダムアクセスだけは性能が良い。
CrystalDiskMark による SSDのベンチマーク結果(書込速度)。読込速度と同じく 4割程度のパフォーマンス悪化。なぜかランダムアクセスだけは性能が良い。

Windowsでは、搭載されている物理メモリに加えて、SSDの一部も仮想メモリとして利用しています(ページファイル)。
特に物理メモリが少ない Surface Goでは、頻繁に SSDも活用される為、SSDのパフォーマンスが使用中のパフォーマンスに影響します。

その為、SSDのパフォーマンスも軽視できないのですが、まさか 4割前後もパフォーマンスが落ちてしまっているとは悲しい限り。
全体的にもっさりしている Surface Goなので、普通に使う分には差を感じにくいですが、ブラウザのタブが増えてくるなどでメモリ容量が逼迫してくると、パソコン全体のレスポンスが悪くなる可能性があります。

唯一無二である Surface Goの魅力

気軽に持ち出せるサイズなのに、まるっと仕事をこなせてしまうのが Surface Goの魅力。ARM版が出るとの噂もあるので、来年の Surface Goにも大期待。
気軽に持ち出せるサイズなのに、まるっと仕事をこなせてしまうのが Surface Goの魅力。ARM版が出るとの噂もあるので、来年の Surface Goにも大期待。

今回、大幅なアップデートは行われなかった Surface Go 4

SSDの速度が低下してしまい、メモリは 相変わらず 8GBと貧弱ですが、CPUのパフォーマンスが改善された事で、わずかですが速度差を体感できます。
手元の 1台しか計測できておらず、個体差もある可能性はありそうですが、ひとまず購入して良かったかなと。

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多くが失敗する Surface Go と 満足できる唯一の条件

多くが失敗する Surface Go と 満足できる唯一の条件のメインビジュアル

なにより、フル機能の Windowsが利用できるのが Surface Goの最大の魅力。
iPadなどのタブレットと違い、「ここはパソコンじゃないとできないな」といった制限がありません。実際、週末は Surface Goだけで仕事をしています。

コンパクトなパソコンも増えていますが、横幅 245mmに収まる携帯性がポイント。幅が広いとカバンも大きくなってしまいます。
携帯性も良く、特殊な配列ではない普通のキーボード配列。中華PCなどと違って、高級感で堅牢性のあるハードウェア。これらの良さが凝縮されているのが Surface Goであり、唯一無二の存在です。

来年には、せめてメモリ 16GBの Surface Go 5が登場することを祈りましょう。

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