XF33mmF1 が巨大化し開発中止。代わりに XF50mmF1が爆誕!!!

XF50mmF1.0 R WRの登場に、驚きを隠せない岩崎です。

※ 2020.5.24 に 開催された X-T4 Launchでのアップデートを追記しました。
※ 2020.2.5 に 開催された X Summit Londonでのアップデートを追記しました。

迷走している 新ギミックを搭載した X-Pro3が発表される程度だと思い、スルーしていた Fujifilm X Summit

実際に蓋を開けてみたら、1年前に発表された XF33mmF1をラインナップから外すことをしれっと発表。代わりに XF50mmF1という新レンズが登場しました。

換算 75mm相当。どのような方向性のレンズになるのかは未知数ですが、中望遠好きの岩崎にとっては、非常に気になるレンズです。

XF33mmF1 が巨大化し開発中止。代わりに XF50mmF1が爆誕!!!のメインビジュアル
突然 X Summitにて発表された「XF50mmF1」。XF56mmF1.2との棲み分けも気になるところです。

X-Pro3 だけではなかった X Summit

本日 9/20 22:00より、第2回 X Summitが開催されました。

X Summit SHIBUYA 2019とは、富士フイルムと写真家をパネラーに将来のデジタルカメラについてのパネルディスカッションを行う(ミニ?)イベント。

大切にするがあまり、愛がこじれたのか。不思議な方向に進化し始めた X-Pro3

方向性が怪しくなっていた X-Pro3が発表される程度だと思っていたので、特に意識していなかったのですが、まさか XF50mmF1が発表されるとは想定外。

常に XF56mmF1.2を持ち歩き、中望遠レンズを愛用している身としては、実に見逃せない話題です。

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XF56mmF1.2 R 非APDを選択した 3つの理由(作例有り)

XF56mmF1.2 R 非APDを選択した 3つの理由(作例有り)のメインビジュアル

中止となった XF33mmF1

どうやら、1年前から話題になっていた XF33mmF1は、開発が中止されたようです。

正確には、XF33mmのままでは巨大化することが判明し、今回の XF50mmへと焦点距離が変更になったとのこと。

高画質を求めるがゆえに、三脚座が必要なほどに巨大化してしまった XF33mmF1。開発中止。
新設計の XF33mmF1よりも、35%コンパクトになる予定の XF50mmF1。こちらにシフトチェンジ。

発表直後から大きすぎると不評だった XF33mmF1ですが、高画質を求めるが故にさらに巨大化。
気がつけば 1.3kgものレンズになってしまったようで、三脚座が必要な大きさになってしまったようです。

左が新設計で巨大化した XF33mmF1。右が初期コンセプトの XF33mmF1。「ここまで巨大化したら誰も使わないだろう」と、警鐘を鳴らす Bert Stephani氏。

このままでは扱いにくく、高すぎる。なにより Xシリーズの魅力を殺しかねないレンズとなってしまう恐れから、焦点距離を変更。

換算50mmから 75mm相当のレンズに変更することで、35%のサイズダウンが見込めるとのこと。重量は 900g未満を目指すそうです。

新たに発表されたXF50mmF1(左)と、巨大化したXF33mmF1(右)。まだコンセプト段階ですが、実用的なサイズに収まっているように見受けられます。

Leicaの NOCTILUX-Mのような立ち位置を想定しているかと考えられるので、かなり ICONICな存在になるのではないでしょうか。
だからこそ、大きすぎるレンズ(Xシリーズのコンセプトとは異なるシステム)ではリリースが難しいのだと思います。

先ず第一に、私たちは機動力があって、コンパクトなシステムで、スナップ用途で使えるいわゆる「35mmフィルムカメラの世界」を作りたかったんです。

引用元:【FUJIFILM×マップカメラ】X-Pro2担当者インタビュー

もしかしたら新しいレンズの発表があるかも?と噂されていましたが、まさか XF33mmF1の焦点距離が変更になるとは想定外。
画質に比例して 価格もズバ抜ける予感がしますが、中望遠が好きな自分にとっては 今後の展開が楽しみです。

2020.2 追加情報

2020.2.5。ロンドンにて開催された「X Summit」。レンズが一新された「X100V」の発表や、「X-T4」のアナウンスなどが行われました。

先日、X Summit London 2020が行われ、XF50mmF1の追加情報がありました。

  • ワーキングプロトタイプの公開(パネリストにて利用)
  • プロトタイプではコントラストAFのみ(いずれ位相差AFに対応?)
  • ボケは非常にクリ-ミーで 現行 XF56mm F1.2 Rよりも優れている
  • ポートレートでの利用を想定
  • 2020年に発売予定
  • レンズ構成図を公開(8群12枚?)
  • 2枚の EDレンズを採用
  • 後群でフォーカスする方式を採用。高速な AFを実現
  • フィルター径は 77mm
  • WR(防塵・防滴)仕様
  • 重量は 1kg未満

以下はライブ映像の様子です。

具体的な仕様の公開はありませんでしたが、レンズ構成図も公開されました。後群でフォーカスする方式を採用することで、高速な AFを実現しているそうです。
実際に XF50mmF1にて撮影したサンプルもサラリと紹介。XF56mmF1.2 Rで見られるような輪線ボケは見受けられません。ボケは円形に近く、絞り羽根増加への期待が高まります(XF56mmは 7枚しかない)。

実際の撮影サンプルを見る限りでは、XF90mmF2の特性に近そうな予感。
XF56mmF1.2は良くも悪くも癖のあるレンズでしたが、XF50mmF1は対照的にクリアでキレのある素直なレンズになりそうですね。

まぁ、それが正解の方向性だとは思うのですが、XF56mmF1.2の癖が気に入っている岩崎としては悩ましいところです。

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XF56mmF1.2 と XF90mmF2 画質に現れる設計思想の違い

XF56mmF1.2 と XF90mmF2 画質に現れる設計思想の違いのメインビジュアル
実際に動作するワーキングプロトタイプを公開。パネリストの方々が利用している様子がライブ中継されました。画面下の「F1.0」の文字が眩しい!!
ゲストの手前にあるコップにフォーカスを合わせていました。XF56mmF1.2 Rは、最短撮影距離が 70cm必要でしたが、もう少し近づいた撮影もできる感じでしょうか。
XF50mmF1のワーキングプロトタイプは、X-T3に装着されていました。動画を見る限り、現実的なサイズ感。前回と違い、パネリストの皆様も和やかです。

逆光性能は良さそう。
会場の後ろに強い光源がありましたが、うまく処理しているように感じられます。

また、クリーミーと表現するだけあって、ボケのザワつきも押さえられているように感じます。
きっと、キレとボケの両立が行われているのでしょう。非球面レンズ独特の年輪ボケも見受けられず、価格に跳ね上がりそうな予感もします。

ただ、コントラストAFのみという動作は気になるとことですね。
やたらとボケを強調していたのは、もしかして APDフィルターのような仕組みが採用されているのでしょうか。ますます正式発表が待ち遠しいところです。

2020.5 追加情報

2020.5.24。オンラインで開催された インドの「X-T4 Launch」イベント。主に X-T4の紹介がメインですが、後半の Q&Aセッションなどでも XF50mmF1が話題に出ていました。
2020.5.24。オンラインで開催された インドの「X-T4 Launch」イベント。主に X-T4の紹介がメインですが、後半の Q&Aセッションなどでも XF50mmF1が話題に出ていました。

オンラインで開催された インドの X-T4 Launch イベントにて、XF50mmF1のプロトタイプが紹介されました。

特に目新しい情報はありませんでしたが、改めて今年中に発売されることをアナウンス。
プロトタイプが X-T4に装着されて紹介されるなど、大まかなサイズ感を確認する事もできました。

手に持った様子。決してコンパクトではありませんが、開発が中断された XF33mmF1よりは随分と小さく感じます。
手に持った様子。決してコンパクトではありませんが、開発が中断された XF33mmF1よりは随分と小さく感じます。
X-T4 に装着された様子。XF16-55mmF2.8 よりもわずかに太く、長さが短い感じでしょうか。非現実的なサイズではないことが伺えます。
X-T4に装着された様子。XF16-55mmF2.8よりもわずかに太く、長さが短い感じでしょうか。非現実的なサイズではないことが伺えます。
正面からですと XF56mmF1.2 に似ています。画角も近いですしね。
正面からですと XF56mmF1.2に似ています。画角も近いですしね。
グリップが深くなった X-T4 とのバランスも良好とのこと。
グリップが深くなった X-T4とのバランスも良好とのこと。

気がつけば XF33mmF1の発表から、もう 2年近くが経過。
正直、待ちくたびれている感じは否めませんが、正式な仕様が出るときには、なにかしらサプライズがあることを祈りたいです。

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