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DSC-W170 レビュー - IXY DIGITAL派から見た Cyber-shotイチ押し日記のマーク

求めていたモノとは違っていた Cyber-shot「DSC-W170」。

こんにちは。 DSC-W170をレンタルしてきた岩崎です。

先日、6年ぶりに新しいデジカメを購入したワケですが、ずっと悩んでいた機種がありました。それが Sonyの DSC-W170。今回、この機種をレンタルする機会を得たので、さっそくレビューしてみたいと思います。

結論としては、Canonを購入して大正解。随分と魅力に感じていた Cyber-shotですが、自分の求めているモノとは方向性が異なっていました。

まずは、「必ず記載してください」と言われている文面から。

※コチラは「みんぽす」の提供でお送り致します。
このレビューは WillVii株式会社が運営する国内最大級家電・ゲームレビューサイト「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。本レビュー掲載によるブロガーへの報酬の支払いは一切ありません。レビューの内容につきましてはみんぽすやメーカーからの関与なく完全に中立な立場で書いています。(唯一事実誤認があった場合のみ修正を行います) 商品無償貸し出しサービス「モノフェローズ」に関する詳細は こちら


現在愛用している IXY DIGITAL 25 IS。

DSC-W170が発売されてから、既に 4ヶ月以上が経過。
既に、様々なサイトでレビューや作画が掲載されているので、今さら DSC-W170のレビューを書くつもりはありません。

今回は IXY DIGITAL派から見た Cyber-shotの魅力を考えてみたいと思います。以前の自分のように、IXY DIGITALか Cyber-shotで悩んでいる。そんな方の参考になれば幸いです。

ちなみに、あくまでも DSC-W170から感じる Cyber-shotなので、全画面タッチパネルの Tシリーズや、高倍率ズームの Hシリーズとなると、操作性や方向性は異なってくると思います。
Cyber-shotの一例として参考にして頂き、気になる部分を店頭などで確認して頂ければ幸いです。


ライトユーザー向けの Cyber-shot

ターゲット層が明確な「DSC-T77」。

実際に利用してみると、機能の違いが多いコトに気がつきます。
必要な機能は出尽くしていると思うので、そこまで大差はないと思っていたのですが、意外や意外。コンセプトの違いもあってか、多くの違いがあるようです。

少しでもデジカメを知っているのであれば IXY DIGITAL、ライトユーザーには Cyber-shotが向いているようです。
ライトユーザーでも IXY DIGITALを選択するコトもありでしょうが、Cyber-shotの方が一般受けしそうな絵作りです。逆に、中級者が Cyber-shotを選択するのは あまりオススメできません。機能の物足りなさや、あまりの親切設計が煩わしく感じると思います。

そう言う意味では、あまり機能性を求めない女性ユーザーに向いているデジカメです。
ただ、意外にもスッキリしていないデザインが受け入れられるかが悩ましいところ。その点、発表されたばかりの DSC-T77などは、非常に良いデザインだと思います。


分かりやすさを重視したボタン設計

モードダイヤル搭載で、簡単に撮影モードが切り換えられる。

Cyber-shotは、物理的なモードダイヤルと 機能別に分かれた豊富なボタンが印象的。
とにかく分かりやすさを重視し、取っかかりとしては理解しやすいボタン設計です。その反面、操作するボタンが多くなりスマートではありません。

慣れてからの操作性の良さは、少ないボタン数でシンプルにまとめている IXY DIGITALに軍配が上がるでしょう。

物理的に存在しているモードダイヤルのおかげで、撮影モードの切替がラクチン。
くるくる回してモードを選んだら撮影する…という分かりやすい操作フローなので、初心者でもスグに理解するコトができます。

写真の再生は、ダイレクト再生ボタンを押すだけ。電源オフの状態でも、自動的に電源が入ります。
写真を見たい場合は再生ボタン…と分かりやすいのですが、不用意に電源が入らないようボタンが押しにくくなっているのが難点。撮影後に再生したい時など、ボタンが小さくて困ります。

なかなか利用する機会がない「音フォト」再生ボタン。

もったいないのは、音フォト再生ボタン。
音楽付きのスライドショーを再生する「音フォト」ですが、なかなか利用する機会がありません。メニューからの呼び出しでも十分な気がします。
せっかく存在しているボタンなので、割り当てる機能がカスタムできると便利でした。

電源を入れると、パワーボタンの周辺が光るようになっていて、電源が入っているコトが明確。
MENUボタンと決定ボタンが分離しているのも、分かりやすさを重視した結果だと思いますが、操作するボタンは増えてしまいます。


シンプルな設定項目

シンプルな操作画面(イメージ)。

Cyber-shotを操作して感じたのは、意外にもソフトウェアがシンプルだったコト。
マニュアル撮影に切り換えても、細かな設定は自動のまま。シャッタースピードなどは設定できません。

また、分かりやすさを重視するあまり、すべての設定がメニューにまとめられています。ISOの設定やフォーカス設定などを変更するたびに、メニューを辿る必要があります。

細々と設定項目を用意しているかと思いきや、撮影設定なども簡単なモノでした。操作音やグリッドラインの ON/OFF程度。

撮影後の確認も充実の IXY DIGITAL。

撮影結果の確認ひとつ取っても、オートレビューを有効にするかどうかの設定のみ。IXY DIGITALの場合、レビューの再生時間や、その種類までも設定できます。

Cyber-shotでは、多くの設定が決めうちの様子。
IXY DIGITALは、撮影ガイドの種類・時計を表示する時間・レンズを収納するまでの時間など 細かく設定できるので、細かな要望に応えてくれます。決めうちの設定に不満がある場合、とても気になる部分です。

例えば、レンズを収納までの時間。
グループで撮ったら、スグに見せて!と盛り上がるコトが多いのですが、レンズが収納されないままカメラを渡すのには抵抗があります。IXY DIGITALの場合、再生モードに切り換えたら瞬時に収納するという設定が可能なので、レンズに手が触れる心配がありません。


写真を楽しむ機能が充実

笑顔に編集できるスマイル加工(右が加工後)。

子供が写っている写真だけを閲覧したり、音楽付きのスライドショーを再生したりと、写真を楽しむための機能が充実しているのも Cyber-shotの特徴。

魚眼レンズで撮影したような写真にしたり、古いカメラで撮影したような写真にしたりと、加工機能が充実しています。リサイズも行えるので、本体だけで Blog用の写真を作成するコトも可能です。

スマイルという加工を選択すると、撮影した人物が笑顔になります。
ちょっと表情が硬いなぁ…という場合に利用すると、写真の中から顔を検出し、自動的で笑顔に変えてくれます。加工レベルを調整できるのですが、微調整くらいなら自然な編集が可能な様子。目が細くなり、口角が上がります。

撮影した写真はハイビジョンで楽しめる。

スライドショーのエフェクトは非常に豊富。顔認識を活かしたパターンも存在します。音楽(BGM)も 8種類存在していますが、音楽CDなどから取り込むコトも可能。パソコンを利用して MP3を転送するコトができます。

スライドショーは大画面テレビで楽しむコトも可能で、専用のケーブルも付属しています。
最近の Sony製テレビには写真専用のモードが搭載され、静止画表示に特化した画質へ自動的にも調整してくれるんだそうです(プレミアム・フォト)。

パソコンに取り込むのが前提の場合 なかなか利用する機会がありませんが、デジカメ単体で写真を楽しむコトが多いのなら Cyber-shotの機能は見逃せないでしょう。


中級者にオススメできない理由

全体的にレスポンスが悪い Cyber-shot。

割り切った設定項目など、分かりやすさや全面に出る Cyber-shot。マニュアル撮影で設定できる項目も、そこまで豊富ではありません。
中級者が Cyber-shotを選択するのはオススメできないと冒頭で書いていたのは これらの理由もありますが、最大の問題は処理速度。

起動するにも、撮影するにも、再生するにもレスポンスが悪い。
特に IXY DIGITALのようなレスポンスの速い機種に慣れていると、かなり気になるレベル。撮影したい!と思っても、どうしても待たされてしまいます。

顔認識の機能も IXY DIGITALに劣ります。
スグに撮影しようと思っても、顔認識をするまでにワンテンポ置く必要があったり、前髪の影響で認識されなかったりと、速度と精度に改善の余地を感じます。

IXY DIGITALの場合 1枚目のレビュー中にシャッターを切っても正しく顔が認識されていますが、Cyber-shotでは そうは行きません。レビュー中は撮影機能が停止しているように思えます。

人物の有無で撮影モードが変更される機能も備えているため、写真の仕上がりに影響してきます。
人物が正しく認識できずピントが合わないという失敗もチラホラ。スマイル加工などは、顔が認識できないと編集さえも行えません。

シーン認識機能は撮影をフォローしてくれる反面、認識に時間がかかるので、どうしても撮影のタイムラグが大きくなってしまいます。バンバン連射すると、撮影するごとに結果が変わってしまうコトも少なくありません。

その他にも、縦で撮影した写真のヒストグラムは表示できないとか、パソコンに妙なソフトが沢山インストールされるなど、細かな部分でも不満を感じます。


写真にも表われるターゲット層の違い

その場の雰囲気が伝わりやすい写真が撮れる DSC-W170。

シャープ感はそこそこに柔らかい仕上がり。
ホワイトバランスも調整し過ぎず、場の雰囲気を伝えるような写真が印象的です。難しい設定をしなくても、それなりの絵作りをしてくれるのも Cyber-shotの魅力。

高感度CCDの特長を活かし、オート撮影時の上限値は ISO1600。
IXY DIGITALのオート設定では ISO200が上限なので、随分と高い ISO設定。シャッタースピードを優先し、ブレによる失敗を抑えているようです。

車のカラーや 山の緑が、とても鮮やかに撮影されています。

細かなノイズが散見されるものの 巧みに除去されています。拡大すると加工の跡が見受けられますが、もともと輪郭が甘い仕上がりなので、前後の写真と比べても解像度が失われた印象は受けません。
写真全体で見ると、不思議と鮮やかさを失っていないため L版に印刷する程度であれば問題はなさそうです。

カメラの方で自動的に適切な補正をかけてくれるという意味でも、ライトユーザー向けの設計と言えます。

IXY DIGITALの方は、強力なノイズ除去は行わない方向性。
マニュアル撮影で ISO200を超えるコトができますが、かなりノイズが目立ってきます。その為、スローシャッターでも手ブレしない撮影を求めてくるのが IXY DIGITALです。


写真を楽しむ人は「買い」

みんなでワイワイ楽しんでこそ価値がある Cyber-shot。

簡易的な設定項目など、細かな部分で不満を感じる Cyber-shot。
手順が多い操作フローに加え、全体的なレスポンスの悪さは、慣れてくると非常にストレスを感じます。

Cyber-shot最大のポイントは、面倒な設定を行わずに撮影できるという気軽さ。モードダイヤルをくるくる回し、シャッターを押す。あとは自動的に撮影状況が認識され、微調整はカメラが行ってくれます。

その為、マニュアル撮影が充実したカメラを探しているのであれば選択外。Cyber-shotの魅力が半減するどころか、欠点となって表われてしまう恐れがあります。

スマイルシャッターなど 撮影を盛り上げる機能も搭載され、写真は音楽付きで楽しく再生できる。
撮影を楽しむと言うよりは、写真を楽しむ人向け。友達同士や家族などで ワイワイ楽しめるカメラという意味では、実に優秀なカメラと言えそうです。

広角28mm×光学5倍ズームや 1,010万画素など、トレンドの織り交ぜ具合もコンセプト通り。写真の仕上がりも決して悪くないですし、フルオートのカメラを探しているのであればベストバイでしょう。

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コメント

サターン (2008/09/25 13:46)

岩崎さん、買っちゃいました。
SONYのT77を。

機能・性能はほぼ分かってると思うので、省略しますが、久々にSONYらしい製品のデジカメが出たと思います。

この型番の7というのも気になります。

あの厚さ1㎝をきったT7を思い出させます。

T77は光学ズーム搭載で厚さ13.9mmは凄いですね。

長く使えそうな一台でした。

ちなみに色はグリーンです。

岩崎 仁 (2008/09/27 23:09)

>サターンさん
すみません。コメントに気が付きませんでした(泣)。

買っちゃいましたかー!T77!!
Sonyさんは、力が入ると型番に“7”を使用しますからね。それだけ力が入っているんだと思います。

もう少し早く発売されていれば購入したと思うのですが、今回の日記通り、今はスッカリ IXY派。新しい IXYの発売を待っている今日この頃です。

T77は、レンズカバーが開けにくい印象なのですが、実際に利用してみてどうですか?
慣れれば、全く問題ない程度なのでしょうか。

サターン (2008/09/28 09:26)

T77は薄いので、持ちづらいから使い慣れる必要性はあります。
あと、価格COMでも投稿がありましたが、レンズカバーをスライドして撮影をする(本体を持つ)時に左手がレンズにふれてしまう可能性は大です。
他人に撮影を頼む時は注意が必要ですね。(汗)

岩崎 仁 (2008/09/28 09:41)

>サターンさん
やはり持ちずらさはありますよねぇ。携帯性が良いので仕方ないとは思いますが、もう少し様子を見ようと思っています。

CCDが小さい分 汚れの影響が大きいので、レンズに手が触れるのは痛いですね。

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