こんにちは。iPhoneの家計簿アプリを愛用している岩崎です。
毎日持ち歩く iPhoneなら、その場で入力できるので非常に便利。以前はパソコンで管理していたのですが、スッカリ移行。使途不明金が激減しました。
ただ、App Storeには大量の家計簿アプリが登録されており、最初は試行錯誤の連続でした。ようやく良いアプリに巡り会えたので、ちょっとだけ紹介させて戴きます。家計簿に求める機能は千差万別なだけに、同じような条件で探している方の参考になれば幸いです。
かれこれ 10年以上も家計簿をつけていますが、自宅のパソコンでのみ管理していた為に、ちょくちょく差分が発生していました。
仕事が忙しくなると 自宅のパソコンを使う機会も減ってしまい、1週間くらい入力できない時もしばしば。レシートが発生しない支払いが連続するなど、日に日に使途不明金が増えていく一方でした。
打開策も検討していたのですが、iPhone 4 の購入を機に、アプリを試用。
これが思った以上に大正解。常に持ち歩いている iPhoneで入力できる効果は想像以上で、使途不明金が激減しました。それだけ確実なデータが蓄積されているので、より正確な集計結果を確認できます。
現在は、ActiveMoney Proというアプリを愛用していますが、このアプリに行き着くまでには、なかなかの苦労がありました。
節約のための家計簿なのに、有料ソフトを買いまくる日々。本末転倒な状況ですが、おかげで良いアプリに巡り会えたので、簡単な比較レビューを載せておきたいと思います。
どんな機能を求めるか?
家計の管理は人それぞれ。それだけに、自分に合ったアプリを利用するコトが最重要。
自分の場合、現金、預金、カード、Suica…すべての資産を統合的に管理し、記帳は 1円単位で シッカリ管理しているので、おこづかい帳のようなアプリは不向きでした。
色々と検討してみたところ、自分が家計簿アプリに求める機能は以下のようなものでした。つまり、これらの条件が合致している場合は、今回のレビューが参考になる可能性が高いです。
- 複数の資産を扱える
- カテゴリの編集が行える
- 資産ごとの残高がスグに確認できる
- データのエクスポートやバックアップができる
- 集計結果をグラフで確認できる
- 画面のデザインが良い
- 使い勝手が良い (入力のし易さ、動作速度など)
- 繰り返し入力なども管理できる
例えば MoneyBookなどは、残念ながら対象外。非常にデザインが優れていて、入力していて楽しいのですが、そもそも複数の資産が管理できないのです。
マネー手帳 - まさにおこづかい帳
最初に購入したのは、マネー手帳という有料アプリ。
会社の同僚が利用していたので購入したのですが、残念ながらスグに削除してしまいました。
ビジュアル的に良さそうなのですが、最終的な残高が確認できません。支出情報の入力後、家計簿上の残高と 実際の残高が比較できないので、正しく入力されているのか確認できません。
既に利用していた同僚に確認したところ、「あ、それは確認できないですね。」とケロリ。1円単位で管理している自分としては、ヒジョーに気持ち悪い仕様です。これでは入力漏れに気がつくコトができません。
複数の資産も扱えるし、データのバックアップも充実していたのですが、残高の確認ができないとは致命的。デザインを重視するあまり、メモ欄が小さい点も残念です。
CashFlow - 物足りなさを感じるシンプルさ
次に購入したのが、ブタさんアイコンの CashFlow。
どうも高額なアプリが目立つ中、230円と低価格。広告が表示される 無料版も公開されています。
機能を絞り込み シンプルさをウリにしたアプリですが、複数の資産管理や 資産のアイコン変更、データのエクスポートまでも可能です。ただ、ある程度の機能を満たしていると思いきや、1つ1つがシンプル過ぎ。広く浅くと言った感じ。
集計機能も、え?これだけ?!と思うようなシンプルなグラフ。確かに必要なデータは出ているのですが、かなりの味気なさを感じます。しばらく利用していたのですが、他にも良さそうなアプリを発見し ホーム画面から消え去ってしまいました。
PocketMoney - 家計簿の枠を超えた高機能ぶり
CashFlowとは逆パターンで削除してしまったのが、同じくブタさんアイコンの PocketMoney。
条件として挙げていた大半はクリアしており、それ以上に様々な機能が搭載されています。
柔軟なカスタマイズ性を備えており、履歴の表示順まで細かくカスタマイズが可能。明細の分割入力なども行え、特に集計機能の柔軟性はピカイチ。レポートグラフを追加できる、有料アドオンまで存在しています。
様々なプラットフォームで、なんと 15年以上の歴史。さすが 600円+αともなると格が違いますが、とにかく機能が多過ぎるのが悩みどころ。
入力項目が豊富で、まさに資産管理。その反面、大量の明細を入力する時は かなりの手間を感じます。サブカテゴリの中に、さらにサブカテゴリを作成できるもの このアプリくらい。
iPhoneで行う領域を超えているように感じられ、頻繁に変動する現金管理をするようなアプリではありませんでした。壮絶な管理を計画されている方には向いていると思いますが、あまり凡人向けではないですね。
Jumsoft Money - Macintoshユーザーだったら見逃せない
次々と有料アプリを購入してしまう日々。次こそ終わりにしたいと思っていたところで、ついに出会ってしまったのが、この Jumsoft Money。
なにより画面のデザインが優秀ですが、フリーランスの会計用ソフトととして開発された経緯もあるだけあって、一通りの会計機能も備えています。
現在は、まだ英語版のみですが、そんなに複雑な会計機能はついていないので 問題なく利用できます。
支障が出てくるのは、金額の入力時。JPY(日本円)の設定にしても、小数点入力が省略できません。慣れてしまえば大丈夫ですが、常に「.00」と入力する必要があります。
また、カテゴリの名前から自動的にアイコンが割り当てられるのですが、日本語だと認識されずパズルマークになってしまいます。
簡素な CashFlowを利用していたので、画面が綺麗なだけでも魅力的。
しかも無料で利用できてしまうなんて、今までのアプリに支払った額は 一体なんだったのでしょうか。
気合いで過去のデータを入力し直して、即座に乗り換えましたが、データのエクスポートができないのが気になって利用を諦めました。
ソフトに不満は無かったのですが、膨大に蓄積されていくデータが抜き出せないのは 非常に不安です。将来的にアプリが無くなってしまったり、iPhoneのデータが破損した場合、リカバリする方法がありません。
ただし、Macintoshを利用しているなら話は別。
Mac版の Jumsoft Moneyと同期が可能になるので、パソコンからでも入力や管理ができるようになるのです。どうやら Mac版のソフトが本家のようで、iPhone版は そのサブセットという位置づけ。だから、無料で展開されているのですね。
Macintoshさえ利用していれば、間違いなく Jumsoft Moneyで決定でしたね。クレジットカードなどの大量の明細は、パソコンから入力した方が断然ラクチンですし、Windows版が存在しないのが非常に悔やまれます。
ActiveMoney Pro - 必要な機能をバランス良く搭載
こうして、様々な家計簿アプリを試した中、最終的に落ち着いたのが ActiveMoney Proでした。
アクティビティや、微妙なセンスのスピードメーターの画面がピックアップされる ActiveMoney Proですが、管理の仕組みとしては Jumsoft Moneyに似ています。グラフィカルなインターフェースを削ぎ落として、軽量化を狙った感じでしょうか。
シンプルな画面なので動作も軽量ですし、余計なスプラッシュ画面などもありません。資産ごとの残高もスグに確認が可能。大量の明細も処理できますし、登録したデータも CSV形式で出力できます。もちろん、データのバックアップやリストアも可能。
なにより、入力の手間が比較的少ないのが良いですね。
定期的な支出、カテゴリごとの予算管理など、必要な機能をバランスよく搭載しているのが、ActiveMoney Proの魅力だと感じます。
集計画面は CashFlow並に簡素ですが、大分類から小分類を掘り下げるドリルダウンが可能となっており、ある程度の実用性は備えています。レポート機能の拡張は、今後のバージョンアップにも期待。個人的には、カテゴリ別レポートが資産ごとに確認できたり、資産移動のレポート(キャッシュローンの返済状況)なども見れると使いやすいかなぁ…と思います。
開発元の EastLightSoftwareさんは、他のアプリを公開しているワケでもなく ActiveMoney Proのみ。バージョンアップの頻度も低めですが、目立った不具合もなく、安定して動作しています。iTunes Rewind 2010 にて トップセールスアプリや トップ有料アプリにも選ばれたみたいですね。
既に家計簿を活用しているならオススメ
iPhoneで家計簿をつけ始めて、半年以上が経過。
今回紹介できなかったアプリ以外にも 様々なアプリを試してみましたが、今のところ ActiveMoney Proが手になじんでいます。
アプリのみで、複数資産も順調に管理できています。
現金はもちろん、銀行口座やクレジットカード、Suicaなどの電子マネーまで。さすがに iPhone上では難しいかと思っていましたが、すべての資産を管理してきました。
こうして管理してこれたのも、ActiveMoney Proの入力のしやすさがあったから。
外出先でもサクっと入力できますし、大量の明細も入力しやすいように考えられています。入出金予定や ToDo等を活用すれば、クレジットカードの明細も少ない手間で入力できます。
おこづかい帳などの現金管理でも良いのですが、カードで払った飲食代は反映されないですし、Suicaのチャージ分はすべて交通費ではないワケで、より詳細に出費状況を管理するには他の資産管理が必要です。
そう考えると、これから家計簿を始める人には不向きカモ知れません。
複数の資産を管理する発想がなかったり、ざっくりと出費を管理したいだけの場合は 800円の価値が見出せない恐れがあります。
家計簿が初めての場合は、現金だけでも負担になるので、さらに複数の資産を管理するとなるとハードルが高いです。レビューのコメントをみていると、その感覚が掴めないばかりに低評価となってしまっている部分も見受けられます。
逆に、これまでも家計簿を続けていて、銀行口座なども管理したくなってきた人には最適。1円単位で、しっかりと管理していける律儀なアナタには 特にオススメのアプリです。
1円単位で管理してるんですね・・・!素晴らしいです!!
私はお金にとにかくルーズなので、このままじゃいけない…!
岩崎さんに感化されて、今日からとりあえず支出だけでもつけていくことにしてみましたw
>293さん
ぜひぜひ!(^x^)
“自分を知る”という意味でも、家計簿は楽しいですよー。
家計簿をつけているかどうかで、出費の価値観は大きく変わると思います。
家計簿の目的かによっても記帳の仕方が変わるのですが、まずは 1ヶ月つけてみて出費傾向の確認ですね。