こんにちは。 顔料インクの再調査を行った岩崎です。
Canonの PIXUS MP980には、2種類のブラックインクが搭載されています。
写真画質に強い「染料インク」と、クッキリとした文字が印刷できる「顔料インク」。印刷する内容や用紙によって、2種類のインクを使い分けているかと思いきや、自動両面印刷の時は 染料インクが利用されるというウワサがあるようです。
先日 その真相を確認したのですが、あまりにも調査がズサンだったため 改めて再調査を行いました。
文章の印刷結果
左から、Canon MP980 (片面印刷)、Canon MP980 (両面印刷)、EPSON EP-801A (片面印刷)で印刷した結果です。
Wordにて文章を作成し、インクジェットプリンタ用の両面上質普通紙に印刷。1日乾燥させた後、1時間ほど水に濡らした結果を Canon MP980にて取り込んでいます。
結果は一目瞭然。
Canonで印刷した結果は、一切の滲みがありません。逆に、染料インクのみが利用されている EP-801Aでは、完全にインクが溶けており、文字が滲んでしまっています。
つまり、自動両面印刷を行っても顔料インクが利用されているようです。
Webページの印刷結果
せっかくなので、Webページを印刷したモノでも比較してみます。確認方法は文章同様。両面上質普通紙に印刷して乾燥させた後、1時間ほど濡らした結果です。
文字以外は滲んでしまうかと思ったのですが、全体的に耐水性があるようです。ただ、特定の色は簡単に色落ちしてしまうようで、全体的に色あせた感じになりました。特にマゼンダは落ちやすいようで、赤みが失われています。
ただ、黒い文字の部分は色落ちせず残っている結果から、Webページの印刷でも、ちゃんと顔料インクが採用されているコトが判ります。
EPSONの方は、全体的に輪郭を失ってしまい 完全に滲んでいます。
完全に流れてしまう Canonと違い、じわりと滲む傾向にあるようです。その為、Canonよりも色が残っているのですが、滲みが目立つ結果となってしまいました。
自動両面印刷でも顔料インクが利用される
自動両面印刷にすると染料インクが利用されるというウワサは、完全なデマのようです。
もしかすると、昔のプリンタがそうだったのカモ知れませんが、少なくとも PIXUS MP980 においては、両面印刷でも顔料インクが利用されました。
ただ、自動両面印刷を行うと 少し薄く印刷されてしまいます。画質を重視するならば、片面ずつ印刷するのが良いでしょう。
…と言うコトで、前回と真逆の日記になってしまい 本当に申し訳ありませんでした。
前回の調査不足を謝罪すると共に、今後はこのようなコトが無いよう気をつけたいと思います。それでは今日はこの辺で…。^-^/~
TEAMANさん、本当に申し訳ございません。
前回は急いで結果を出してしまった為に、検証内容がイマイチでした。染料インクを採用している EPSONと比較するコトで、より明確な結果を出すコトができました。
岩崎さん
980は自動両面でも顔料インクを使っているんですね!
もしかすると、おっしゃる通り、昔は顔料インクを使わなかったということも考えられますね。。。
真相がハッキリして良かったです☆
ありがとうございました!
>TEAMANさん
この度は本当に申し訳ございませんでした。
上記の日記通り、MP980は両面印刷でも顔料インクを利用しているようです。
その後、Canonの染料インクとの比較も行ってみたのですが、全体的に耐水性がある印象ですね。これまで 全色顔料インクの PX-G930を使っていたコトもあり、EP-801Aの耐水性の無さには ちょっと残念な気持ちです。
iP4700においては自動両面は染料ブラック使用でした。染料ブラックを粗悪な?互換インクに変えたところ黒が濃紺になってしまいました。その状態で普通紙にテキストを自動両面印刷したところ文字の色も濃紺に。片面では真っ黒でしたので間違いないです。
さらにその後互換インクを捨てて純正染料ブラックに戻したところ自動両面印刷の色も次第に回復したので100%間違いなく染料で印刷しています。
岩崎 仁さんの実験はcanonの染料ブラックがepsonの染料ブラックより水に強いことを証明している可能性も否定できません。
なおcanonプリンタも自動両面で染料顔料併用の可能性はあります。ただ印刷の色から見て100%染料のみだと思いますが。またMP980とip4700の違いかもしれません。
>ip4700さん
なるほど。機種による違いというのはありそうですね。
火の無い場所に煙は立たず…というので、自動両面は染料インクが利用されるというウワサにも、なにかしらの原因はあったかと思います。
機種によっては染料インクが利用されており、それが広まってしまったのカモ知れません。
コメントありがとうございました。
互換インクは、あまり利用しない方が良さそうですね…。
私のMP980は、両面印刷を指定すると染料インク+顔料インクで印刷されます。現在いくつかのカラーインクが切れていますが、両面で印刷すると黒の文字の部分がピンクっぽい黒に、グレーの模様の部分がピンク色になります。つまり、文字または真っ黒の部分は染料+顔料で、グレーの部分は染料のみで印刷されているようです。
片面印刷にするとすべて黒らしい黒で印刷されますので、やはり両面印刷が悪さをしているようです。
ドライバのバージョンは2.22と2.24で試しています。
そういえば、顔料黒・染料黒・染料グレーのインクは確実に残っているので、両面印刷時の黒部分に関しては、先ほど書いた染料+顔料の可能性とカラー染料+黒またはグレー染料という可能性も残っていますね。
>Todさん
コメントありがとうございます!
そうですね。
Canonの顔料ブラックは かなり色が濃いので、真っ黒は顔料、少しでもグレーになると 染料に切り替わります。
その為、PCからの信号の送り方によっては、黒文字が黒と認識されないというコトもあるので、他の色が利用されるコトも希ではないようです。CMYKの色管理がベストです。
PIXUSシリーズは、今期でデザインも改良されて、さらに魅力的な機種になっていますよね。
EPSONの画質が好きなのですが、トータル的なバランスが Canonに揺らいでいます。EPSONは、全色顔料を推し進めて欲しいのですが。。。